
北川景子が11月20日、大阪ステーションシティシネマにて開催された映画「ナイトフラワー」(11月28日[金]公開)の大阪舞台あいさつに登壇。地元・関西での思い出や撮影の裏話、公開を直前に控えた現在の心境を語った。
■北川景子がほぼスッピンで強くたくましい母を熱演
同作は、「ミッドナイトスワン」(2020年)で「第44回日本アカデミー賞」最優秀作品賞に輝いた内田英治監督の最新作。借金取りに追われながら東京へ逃げてきた主人公・永島夏希(北川)が、2人の子どもの夢をかなえるためにドラッグの売人になることを決意し、危険な世界へと足を踏み入れていくヒューマン・サスペンス。
北川は、ほぼスッピンで顔を崩して大きく笑い、関西弁でまくし立て、泣きじゃくり、夜のネオン街を全力で駆け回るなど、今まで見せたことのない表情で強くたくましい母を熱演した。
■カラフルな“フラワー”と「おかえり~!」という声援で歓迎
MCの呼び込みで登場した北川は、色とりどりのペーパーフラワーを手にした大阪の観客から、一斉に「おかえり~!」と迎えられ、会場は一気に華やかな雰囲気に。そんな会場を笑顔で見渡した北川は、「すごい!ありがとうございます。華やかでうれしい!舞台あいさつで大阪に来るのは8年ぶり。今日は、大阪の皆さんにお届けできるのを楽しみにしていました」とにこやかにあいさつした。
大阪の思い出を問われた北川は、「学生時代はショッピングモールの中にあるゲームセンターにプリクラがあって、今でも訪れる度に懐かしいなと思い出しますね。あと、大阪に帰ってきたら一度は必ず粉もんを食べます」と、関西出身者ならではのエピソードを披露。自宅にもタコ焼き機があり、よく家族でタコ焼きを食べるという。
■「母親になったからこそ理解できた」
今回北川が演じるのは、2人の子どもを抱え、借金取りから逃れるために東京にやってくる母親。自身も2人の子どもを持つ母親である北川は、「夏希は色々な事情を抱えながらも、真面目に一生懸命子どもに向き合うお母さん。子どもが食べたいと言った料理を用意したり、好きな習い事をやらせてあげたいという気持ちは、母親になったからこそ理解することができました」と、役に共鳴したことを語った。「夏希が地球儀を作るパート中に、ブチ切れるシーンがあるのですが、そこは思いっきり感情を爆発させて、すっきり(笑)、思いっきりやりました!」と話した。
さらに、共演者について話が及ぶと、「夏希に協力する多摩恵役の森田(望智)さんは、半年以上のトレーニングで7キロ増量したそうで。格闘シーンは客席から見ていて本当に胸を鷲掴みにされました。娘役の(渡瀬)結美ちゃんがバイオリンを弾くシーンも思わず泣いてしまいます」と、感動的なシーンがいくつもあるそう。さらに、「(サトウ役の)渋谷(龍太)さんの貫禄もすごい。普段の渋谷さんはすごくフレンドリーで優しいのですが、本番になると怖くて。サトウに全財産の小銭を渡すシーンも、手が震えてしまいました。佐久間(大介)さんも、テレビで普段見ている印象とは違うので、是非楽しみにしてください」と呼びかけた。
■全編関西弁にも「ネイティブですから余裕」
映画の冒頭には、夏希の熱唱シーンもあるが、元々歌は苦手だったと語る北川。「歌のシーンは私自身もやけくそになって歌っています(笑)。内田監督から歌うとは聞いてなかったので、台本を読んで、えーっ!て。1人でカラオケに行って練習しました」と、初の1人カラオケで猛練習したそう。
劇中では、全編で関西弁を披露しているが、「関西弁の台詞はネイティブですから余裕でした。私は、兵庫出身ですが、役は大阪出身の設定なので、練習して撮影に挑みましたが、自然体で演じられたのはよかったです」とコメント。
あっという間にイベントが終盤に差し掛かり、「時間が全然足りない!」と、まだまだ語りたいことがある様子の北川。最後に「関西で頑張る母親の役を演じましたので、今日こうして関西に帰ってこられてうれしかったです。お花で出迎えていただき、感動しました。監督とキャストが一丸になって魂をぶつけあって作った映画です。明日から周りにいる人との時間を大切にしようと思ったり、温かい気持ちになれると思います。もしおもしろいと思っていただけたら、是非広めてください」と締め、終始アットホームな雰囲気のイベントは、大盛り上がりのうちに幕を閉じた。

