F1ラスベガスGPのフリー走行2回目は、2度にわたって赤旗中断となった。この理由が分かってきた。
最初の赤旗は、セッション残り約20分という時点で出された。これはコースマーシャルが、コース上のマンホールの蓋が緩んでいる可能性があるという懸念を報告したことが発端だった。
FIAは、次のように声明を発表した。
「マーシャルから、ターン17手前でマンホールの蓋が緩んでいる可能性があるという報告があった。しかしレースコントロールは、CCTV(監視カメラ)の映像で、この情報を確認することができなかった」
「予防措置としてセッションは赤旗中断となり、レースコントロールのスタッフが、現場で状況を確認している」
2023年の開催では、FP1でコース上の送水バルブの蓋が外れたことで赤旗中断。サーキットが閉鎖され、大規模な対処作業が行なわれた。その結果、フリー走行2回目は、深夜2時半からスタートするという異常事態となった。あまりにも遅い時間のセッションだったため、観客席は閉鎖された状態でのセッションだった。
今回は14分の中断でセッション再開。残り6分しかなかったため、各車がコースに殺到した。しかし直後に再び赤旗中断。残り時間は3分であり、再開されることはなかった。そしてこの赤旗は「コースメンテナンスのため」とだけ国際映像に表示された。
各チームは予選想定アタックもロングランもできない、不完全燃焼なセッションとなった。
セッション後にFIAは別の声明を発表した。
「セッション再開後、一部のレースコントロール担当者は現場に残っていた」
「マンホールの蓋が、車両が通過する際に動いていたとの報告があり、赤旗状態でセッションが終了した。現在、更なる検査が行なわれている」
なおFP2の後に組まれていたF1アカデミーの予選は、開始時間こそ少し遅れたものの、無事にセッションが行なわれた。

