ウェルビーイング向上のための3つの実践
コーチングの考え方を日々のコミュニケーションに取り入れることは、チーム全体のウェルビーイング向上に直結します。
①「共感」で安心感を作る: 相手が不安や悩みを口にしたとき、すぐに解決策を出さず、まずは「そう感じていたんだね」と、感情を受け止めましょう。これがハラスメントの予防にも繋がり、心理的安全性の第一歩になります。
②「質問」で主導権を渡す: 部下が意見を求めてきた時、「私ならこうする」と言う前に、「まず、あなた自身の考えを聞かせてくれる?」と返します。これにより、相手は自分で考える習慣がつき、仕事に対する主体性(=ウェルビーイング)が高まります。
③「フィードバック」は未来志向で: ミスについて話すときも、責めるのではなく「次はどうすればうまくいくか?」という未来の行動に焦点を当てた質問をします。この姿勢が、失敗を恐れずに挑戦できる文化を育みます。
メンバー一人ひとりがコーチングの視点を持つことが、Z世代を含む全社員のウェルビーイングを高め、結果として組織全体の活力を最大化する、新しいマネジメントの形となるのです。
【取材協力】
株式会社宙 代表取締役 栗栖佳子
http://kurisu-sora.com/
アンガーマネジメントやコーチングを取り入れた実践型コミュニケーション研修を提供し、組織の意識改革を支援している。企業研修に加え、エグゼクティブや女性リーダー向けの個人セッションも実施。
LEGO SERIOUS PLAYメソッドの認定ファシリテーターとして、レゴブロックを活用した創造力と対話を促す革新的な戦略策定・チームビルディング手法を研修メニューに取り入れている。
取材/文 石田あかね

