『CROSS OVER 2025』仙台サンプラザホール(2025年11月21日)
GHCヘビー級選手権試合 ○Yoshiki Inamura vs 清宮海斗×
GHCヘビー級王者Yoshikiが清宮を正面突破して初防衛に成功。元日復帰を表明した“改心"OZAWAが挑戦を表明し、元日武道館でのGHC戦「Yoshiki vs OZAWA」が決定的となった。
NXT遠征から帰国してGHCヘビーを一発奪取したYoshikiは、初防衛戦の相手にその背中を追い続けた先輩・清宮を指名。晩秋の仙台ビッグマッチのメインで激突した。
NOAHのヘビー級新時代の幕開けを告げる一戦。前哨戦同様にYoshikiの爆発力が序盤から冴え渡るが、清宮もひらめきを発揮する。ロープ渡りからエプロンのYoshikiめがけてシャイニングウィザードを浴びせる荒技を敢行した。さらに、アームドラッグや腕固めなど基本に忠実な動きで自分のペースに持ち込むと、しつこいスリーパーから首攻めへシフト。Yoshikiのぶちかましを自爆させて首に大ダメージを与えると、アクセル全開に。シャイニングウィザードをクリーンヒットさせると、一気にスカイウォークエルボーへ。
だが、突然、ここで花道から松葉杖姿のOZAWAが微笑を浮かべて登場。清宮はOZAWAに一瞬目を奪われてしまい、攻撃するのが遅れてしまう。息を吹き返したYoshikiはラリアットで迎撃。そのままOZAWAが本部席で試合を見守る中、Yoshikiは変型スプラッシュマウンテンやショートレンジの突っ張りなどド迫力の猛攻に出た。
ここで清宮の狂乱モードが発動。笑顔で逆水平を真っ向から受け止め、エルボー合戦でも押し勝つ。後頭部にシャイニングウィザードをぶち込むと、正面からも突っ込んだ。しかし、これをキャッチしたYoshikiは豪快なフロントスープレックスで逆襲。粘る清宮はジャンピングニーを乱れ打つも、4発目をキャッチしたYoshikiは高々とショルダースルーで放り投げて鎮圧した。場内が大きくどよめく中、ロープを何度も往復してから強烈なラリアットを振り抜くと、無双がさく裂。最後はDIS CHARGEを投下し、唸るような連続攻撃で清宮を沈めた。
前哨戦でも清宮を圧倒していたYoshikiが、本番でも正面突破。悔しげな清宮めがけてマイクを握ったYoshikiは「ミスターーーーー!清宮! トゥデイはミーとファイトしていただき、本当にセンキュー・ベリー・マッチ。やっぱりミスター清宮はジーニアスでストロングなレスラーです。エンド、ミスター清宮。素敵なスマイルをするようになりましたね。ミーがヤングボーイだった頃、ミスター清宮のそんな素敵なスマイルを見たことがありませんでした。いつもシビアでストリクトでした。だけど、そのおかげでナウ、ミーがあります。ユーへのリスペクトは決して揺るぎません。ミスター清宮とミーのように、スーパー・ハッピーでスーパー素敵なスマイルが溢れる素晴らしいアメージングでオーサムなプロレスリング・ノアにしましょう。そのためにミーはオールマイト、全力でファイトし続けます。ミスター清宮、改めて今日はファイトしていただいてセンキュー・ベリー・マッチ」とクセ全開ながらも爽やかに感謝し、一礼した。
そして清宮に続いて次期挑戦者を指名。「方舟シップのキャプテンYoshiki Inamuraからまたオファーが一つあります。ミーがどうしてもファイトしたくて超えたい相手。ネクスト・チャレンジャー・イズ、ミスターーーーーーー!」と叫んだものの、そこへ「OZAWA!」と勝手に結論づけてマイクで割り込んだのがOZAWAだった。
改心を強調し、相変わらず“うさん臭さ全開"な笑顔で近づいてきたOZAWAは「コングラチュレーション! Inamuraさん。いやあ、今日も熱くてピュアでフェア&スクエアな素敵な試合でした。そんな素敵なInamuraさんに次のGHCヘビー級挑戦者に選んでいただきまして、本当に嬉しいです!」と勝手に感謝。
そのうえで「このプロレスリング・ノアに入門して以来一番身近な先輩、Inamuraさんとは素敵な思い出がたくさんあります。今の私があるのもすべてInamuraさんのおかげと言っても過言ではありません。本当はすぐにでもInamuraさんとGHCヘビー級のベルトを懸けて試合をしたいのですが、今私は! 残念ながら! 大怪我をしてしまってます! ですが、この怪我、ちょうど2026年1月1日に治ることが決定いたしました」と元日武道館大会での復帰を表明し、「1・1日本武道館、そのGHCヘビー級のベルトを懸けて、フェア&スクエア、正々堂々NOAHらしい闘いをしましょう」と清く正しく呼びかけた。
「ミスターーーーーOZAWA! ミーはユーを信じていいのかな? ミーがネクスト・チャレンジャーに指名したかったのはユーではなかったんだけど…」と戸惑ったYoshikiではあったものの、「まあ、そのミスターOZAWAのオネスト・フィーリング、正直な心、それをミーはトラストします」とピュアな瞳と笑顔。「ミスターOZAWA、1・1、January 1st、プロレスリング・ノア・ニューイヤー・ショー、このGHCヘビーウェイトのベルトを懸けて、ミーとユーで、ピュアで、フェア&スクエアでプロレスリング・ノアらしいホットでクールなファイトをしましょう。ネクスト・チャレンジャー・イズ・ユー!」と受けて立ち、元日武道館大会でのGHC戦「Yoshiki vs OZAWA」が決定的となった。
さらにYoshikiがアメリカンなハグを求めると、OZAWAも全身全霊で応じて笑顔、笑顔で抱き合う。さらにOZAWAはバックハグに切り替えて怪しい笑顔を浮かべ、そのまま息を弾ませながら走って控室へと姿を消した。
試合後の充実感と爽やかな誓いのハグ。満足げなYoshikiは再びマイクを握ると「後輩のファインでアクティブな姿を見るのはとてもプレジャーなことです。仙台に来てくれた方舟シップのユニバースのみんな。今日もエンジョイしてハッピーで帰れるかな? エンド、最後に……アイ・ラブ・ユー・ガイズ、シー・ユー・アゲイン、バイバイ!」と上機嫌に仙台決戦を締めくくった。完全に新時代へと突入したノアヘビー級戦線は、このまま美しくも熱い熱闘が続く……のか。
【Yoshikiの話】「まず、アット・ファースト、最初に。ミスター清宮、本当に本当にサンキュー・ベリー・マッチ。このファイトをもってミーとミスター清宮のストーリーがフィニッシュしたなんて言わせない。これはブライトなフューチャー、新しいフューチャーのビギニングです。ミスター清宮、あらためてサンキュー・ベリー・マッチ。そして、ミーがオファーを出したかった相手ではないんですけど、ミスターOZAWAがああやってリングにジャンプインしてくれて、ミスアンダースタンド、勘違いだったとはいえ、ミーのこの気持ちを彼なりのオネスティ、正直な気持ちで受け取ってくれたんで、ミーはその気持ちにしっかりと応えたいと思う。その前にミスターOZAWA、しっかりと足のケガをパーフェクトに治してきてください。ミーとユーでフェア・アンド・スクエア、ピュアでストロングで、そしてNOAHらしいホットでクールなファイトをしましょう。サンキュー・ガイズ、バイバイ」
【清宮の話】「今日が始まりだから」
【OZAWAの話】「いやあ、次の挑戦者にInamuraさんから直接ご指名いただきましたOZAWAです。あのう、思い返せばInamuraさんとは入門して以来、同じ寮で住んで、同じ釜の飯というか、ちゃんこというか、ご飯をいただいた仲なので。あとね、イギリスの遠征も一緒に行ったりね。本当に何だろう。先輩後輩の垣根を超えた、僕はもうダチだと思ってるから。マブダチだと思ってるぐらい、本当によくしていただいた仲のいい関係なんですよね。そんなInamuraさんからご指名いただいて、本っ当に光栄です。先ほどですね、お医者さんとお話しした結果です。この大ケガした足の方も2026年1月1日にちょうどピッタリ治ることが決定いたしましたので、そこは皆さん、ご心配なさらさず。2026年1月1日、楽しみに待っていてください。ごきげんよう」
