F1ラスベガスGPの予選後にスチュワードの審議対象となったメルセデスのジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリ、そしてウイリアムズのカルロス・サインツJr.はペナルティを免れ、それぞれ予選で得られたグリッドを守った。
メルセデスは、予選開始までにサスペンションのセットアップシートを提出できず、予選後にスチュワードに呼び出されることになった。
F1の競技規則の関連条項には、「各競技者は、スプリント予選セッションおよび予選セッション中に初めてピットレーンを離れる前に、両方の車両のサスペンションのセットアップシートをテクニカルデレゲートに提出しなければならない」と記載されている。
スチュワードは、予選が午後8時に開始されたにもかかわらず、メルセデスが午後8時12分までにシートを提出していなかったと述べた。しかしスチュワードのヒアリングで、メルセデスは期限までに書類を送付したことを証明することができた。
「スチュワードは63号車(ラッセル)のチーム代表から話を聞いた」とスチュワードは記し、アントネッリの召喚状についても同様の文書を添えた。
「FIAは指定された時間内にセットアップシートを電子的に受け取らなかったが、チームは関連する電子メールのコピーを用いて、シートが適切なFIA部門に電子メールで送信されたものの、何らかのITセキュリティの問題により指定された時間内に受け取られなかったことをスチュワードが納得できる形で証明することができた」
その結果、スチュワードはそれ以上の措置を取らず、ラッセルとアントネッリは決勝レースをそれぞれ4番手と17番手からスタートすることになった。
一方、ウイリアムズのカルロス・サインツJr.は予選Q1でコースオフした後、危険な形でコースに復帰したとして調査を受けていたものの、ペナルティを免れた。
サインツJr.はQ1のターン5でコースアウトし、ランス・ストロール(アストンマーティン)の目の前でコースに復帰。ストロールが回避行動を取ったと見られ、予選後にスチュワードは調査を行なうことを決定した。
しかし、スチュワードの召喚に応じたアストンマーティンの代表者は、ストロールが「その動作が安全でないとは考えていなかった」ため、サインツJr.もお咎めなしとなった。

