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温泉療法専門医が指南する簡単手作り「長生き入浴剤」のすゝめ(3)男性機能の改善にもつながる

温泉療法専門医が指南する簡単手作り「長生き入浴剤」のすゝめ(3)男性機能の改善にもつながる

 睡眠の質が向上することで、さらなる相乗効果が生まれることも。

「膀胱をほどよい温度で温めると、その機能が活性化して、トイレに行く回数が減少するという研究もあります。つまり就寝中に何度も目が覚めて、トイレに行く、いわゆる夜間頻尿の改善にも効果があると考えられます」

 また健康寿命が延びるだけではなく、男としての活力を取り戻すきっかけにもなるかもしれないのだ。

「体が温まると血管が一時的に広がり、入浴後に体が冷めてくると血管は次第に収縮する。この拡張と収縮は血管にとって、いわばストレッチのような効果があり、動脈硬化の進行も抑制します。勃起機能低下の主な要因は、血管の老化によるところが大きい。『40度・10分』+『長生き入浴剤』を習慣化することで、全身の血の巡りがよくなり、男性機能の改善にもつながるはずです」

 特にシニア世代の読者にとって、これから冬本番を迎える季節、入浴する際に注意が必要なのが、急激な温度変化により血圧が乱高下する「ヒートショック」だ。厚生労働省の研究班によれば、年間約1万9000人がヒートショックによって命を落としているというデータもある。

「ヒートショック対策としては、室内(居間)、脱衣所、浴室の温度差を5度以内に抑えることが有効です。例えば室温が25度であれば、脱衣所と浴室は20度以上にする。具体的な方法として、まずは脱衣所を暖房器具で暖める。浴室については、湯船のふたを開けてお湯を張ると、蒸気で浴室を暖められます。また脱衣の前に、浴室の床を1〜2分ほどシャワーのお湯で流すことで、浴室が暖まります。あと、お風呂から出る時は、いきなり立ち上がるのではなく、ゆっくりと立ち上がるようにしてください」

 さらに、入浴する際の注意点が「飲んだら入るな、入るなら飲むな」である。飲酒後の入浴も、重大な事故につながる大きな要因の1つに挙げられる。

「アルコールは血管を広げ、血圧を一時的に下げます。入浴にも同様の作用があるのですが、これがダブルで起きると、脳への血流が著しく低下して、強い眠気や意識消失が起きるのです。浴槽内で意識を失えば、溺死の可能性もあります。またアルコールには利尿作用があるため、脱水症のリスクもあります。毎晩の晩酌が生きがいというような方は、晩酌をする前に入浴するようにしてください。入浴前のアルコール摂取はNGですが、水分補給は脱水を防いでくれます。以前に『温泉に入る直前に緑茶を飲む』という実験を行ったことがあるのですが、緑茶に含まれるカテキンの吸収が平均で通常の7倍となりました。カフェインを含む緑茶は睡眠の妨げになる可能性もあるため、朝風呂がお勧めですね」

 たかが風呂だと侮あなどってはいけない。毎日の入浴習慣は、健康寿命を延ばしてくれる最高の良薬でもあるのだ。

配信元: アサ芸プラス

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