F1レッドブルの角田裕毅は現地11月21日、第22戦ラスベガスGP予選で2戦連続となるQ1敗退を喫し、19番手に終わっている。
フリー走行3回目(24周回)を全体18番手のベストタイム(1分36秒667)で終えた角田。迎えた予選ではウェットコンディションのなかで1分56秒798に止まり、あえなく今季6回目となるファーストラウンド脱落となった。
2回のフリー走行で手応えを掴んでいた初日とは打って変わって、失意の結果に終わった。しかし、これにはチーム側に大きなミスがあったと、レッドブルのローラン・メキース代表が明かした(F1公式サイト『F1.com』より)。
「ユウキに関しては、我々の責任だ。タイヤの空気圧で、大きなミスを犯してしまった。つまり、競争力を発揮できるチャンスのないタイヤでコースに出ていたんだ。チームとして、ユウキに謝罪したい。このようなことがあってはならないが、起きてしまった以上、我々にできる最善策は、ここから学び、より強く戻ってくることである。週末を通して非常に良いペースを見せていたので、このチャンスを奪ってしまったのは痛恨だ」
角田自身は、予選を振り返って「セッションを通して全くグリップがなく、まるで足元が完全に氷のようで、ホイールスピンしていました。何かがおかしいのは分かっていましたが、タイヤに何が起きたのかは分からず、とても奇妙に感じました。前にエクストリーム(雨用)タイヤを使った時にはそんな感じはなく、とても速かったのに、今日は他の車から3秒も遅れており、理解できませんでした」と語り、以下のように続けている。
「後になって、空気圧が本来あるべき値から大きく外れていたと分かり、Q1を通して抱えていた問題の説明がつきましたが、その状況でも、できる限りのことはやりました。厳しいし、残念です。予選を迎えるまで、週末を通して素晴らしいペースがあり、おそらくチームに加入して以来、最高のペースだったからです。明日はレースで何かを得られるように頑張らなければなりません」
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【記事】「もしレッドブル・ファミリーから解雇された場合…」苦闘する角田裕毅に英解説者が辛辣評価「チャンスを得た」「将来を見据える必要ある」と皮肉も 思わぬ形でまたしても失望を味わった角田の土曜日を、『F1.com』は「フリー走行ではチームメイトのマックス・フェルスタッペンを猛烈に追い詰めたが、予選に入るとウェットコンディションで苦戦し、最初のセッションで敗退した」とコース上での事実を伝えた。
一方、ブラジルのF1専門サイト『GRANDE PREMIO』は「フェルスタッペンが予選2番手、角田が下から2番目という、全く異なる状況への対処をレッドブルは強いられたが、これほど大きな差が生じたのは、ドライバーのせいだけではない」と指摘。日本人ドライバーを擁護した。
英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』も、「Q1の走りはぱっと見、非常に酷いものだったが、あれほど不可解なまでにライバルより遅れていたのには理由があった。角田の『週末を通して素晴らしいペースがあった』との主張については“検証”の余地があるとしても、ここまでチームから高い評価を受けたこと自体が非常に珍しく、チームのミスによってそれを結果に結びつけられなかったのは、本当に最悪のタイミングである」と報じている。
そして、同国のF1専門サイト『PLANETF1.COM』は、「フェルスタッペンから3.3秒もの遅れ……角田が(予選最下位に沈んだ)ルイス・ハミルトン(フェラーリ)のようにタイヤを使いこなせなかった可能性もあれば、ガレージ側が準備に大きなミスを犯した可能性もある」との見解。「いずれにせよ、今回の『敗者』は角田だった」と厳しい見方を示した。
構成●THE DIGEST編集部
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