
「選手としては10点満点、スポーツマンとしては0点」ピッチ外の振る舞いが物議を醸す18歳ヤマル。関係者の証言から紐解く“人物像”「熱狂的な人気と同じくらい、反感を買っている」【現地発】
ラミネ・ヤマルは非凡なサッカー選手となるたびに祝福の声が上がる。 彼はEURO史上最年少優勝者(17歳と1日)であり、チャンピオンズリーグ史上最年少先発出場記録も保持している。18歳になったばかりなのに、バルセロナの背番号10を託された。
しかし、ヤマルには逆説的なことが起きている。場所が変われば、非凡になればなるほど、疑問の目が向けられるのが常になっているからだ。スペインサッカー連盟では、怪我で招集外となった10月の代表ウィーク中にヘリコプターデートする様子をSNSに投稿したことを非難する声が上がった。
バルサの練習場、シウタ・エスポルティーバでも彼の扱いにくい態度について話題になっている。一方、マルカ紙によると、レアル・マドリーの選手たちが、ヤマルが「プロ選手としての基本的なルール」を尊重しないことに「うんざり」していると伝えている。
つまり、ピッチ上で並外れた活躍を見せるヤマルは、その熱狂的な人気と同じくらい、ピッチ外での並外れた行動によって反感を買っているのだ。ピッチ上では常人離れし、ピッチ外では普通であることを求められている。難しい組み合わせだ。
「彼は天才なんだ。そして天才はあらゆる面で天才なんだ。しかもラミネは他の天才型に見られるような嫌な人間ではない。彼は人生を楽しむのが好きなんだ。それの何が問題なんだ?バラエティ番組のようなノリで冗談を言ったから?彼を批判する人間は、クルトワがネグレイラの公式記者会見について発言したことを問題視していない」と、シウタ・エスポルティーバの関係者は反論する。
マドリーのロッカールームを完全に苛立たせたのは、ヤマルがストリーマー、イバイ・ジャノスがMCを務める番組『Chup Chup』に出演し、「彼らは試合を盗むし、文句を言う」とは笑いながら口にしたことだった。
この発言の背景には、イバイ・ジャノスのチーム(ポルシノス)と、ヤマルの次の対戦相手であるマドリーとの比較があった。前者はキングスリーグで彼のチーム(ラ・キャピタル)と対戦し、その週末にサンティアゴ・ベルナベウでクラシコが開催された。
「前回、ベルナベウに行ったときは...スコアは何だったっけ?0-4だった」と、バルサの10番は自慢げに語った。しかし、イバイ・ジャノスから「同じ結果になると思うか?」と尋ねられると、より慎重な口調で「いや、そうは言ってないけど、そうなるかもしれない」と答えた。
この発言はマドリーのロッカールームでも話題になった。「かなり呆れて、うんざりしている...。選手たちの大半はほとんど、あるいはまったく驚かなかった」とマドリーの練習場、バルデベバスの情報筋は明かすと、さらにこう続けた。
「誰もがもう彼の性格を知っている。ロッカールームで影響力のある人物が口にした発言が的を射ていて印象的だった。曰く『彼は選手としては10点満点だが、スポーツマンとしては0点だ』。非常に礼儀知らずで、膨大なエゴを持ち、同僚に対してまったく敬意を払っていない人物というのが我々の解釈だ」
圧倒的な個性、時には魅力的、時には苛立たしい性格のヤマルは、決して目立たないように振る舞うことはない。ただし、静かに過ごしたいときは別だ。
件のスペインサッカー連盟が、元恋人のニッキー・ニコルとクロアチアの海岸沿いをヘリコプターで飛行する写真を快く思っていなかった時、彼は自分のライフスタイルを誰かに疑問視されることよりも、そのSNSでの投稿によってファンに居場所が見つかることを心配していた。「大丈夫、今日は最後の日だ。明日には戻るよ」とリプライし、事態は収まった。
近しい関係者によると、ヤマルは昔から鎧をまとっているという。子供の頃は、周りが荒れていたので身を守るため、今は敵意のある環境から身を守るためだ。「人々が何を言おうと、僕は気にしない」と彼はよく口にする。「我々は彼のライフスタイルを気にしていないし、ハンジ(・フリック)もデコも同じ考えだ」と、カンプ・ノウのオフィスの情報筋は擁護する声を寄せる。
一方、シウタ・エスポルティーバでは、確かにプロのフットボーラーという固定観念を打ち破ろうとするその嗜好が、パフォーマンスに影響を与えたり、ロッカールームの雰囲気を乱したりすることがないようには配慮しているが、それ以上の介入は控えている。
ヤマルはその若さにもかかわらず、おそらくは一流選手に相応しい、ある種の特権を許されている。「しかし」と、同じ情報筋は釘を刺す。
「酷い状態で練習場に遅れて到着したことは一度もない。バルサでは数年前に起こっていたことだ。ある日、少し遅刻したことがあるか?それはあるかもしれない。でも彼は非常にプロ意識の高い若者だよ」
だから、午後、ヤマルが練習場でフィジオセラピストの治療を受けたり、ラ・マシアで散髪したりしても、誰も驚かない。「そこは彼の家だ」と前出のシウタ・エスポルティーバの関係者は言う。バルサは、ヤマルが不良グループと行動をともにしないため、13歳の時にラ・マシアに迎え入れた。「あらゆるものから彼を守る必要があった」と、当時バルサの育成部門は説明していた。
彼はその習慣を今も失っていない。しかし、ヤマルはさらに成熟した大人になりたいとも考えている。そして、彼の人生におけるほとんどのことがそうだったように、それを1人で成し遂げようとしている。
「両親は、ある意味で存在しているものの、彼は以前から自分のことは全て自分でやることが当たり前になっている。両親の支えを必要としていない。むしろその逆で、彼が両親の面倒を見ている」と前出の周辺者は強調する。
ヤマルの人生における次のステップは、家を購入することだ。それもただの家ではない。シャキーラとピケがかつて共有していた家である。ヤマルにとっては安心・安全な環境を手にすることになる。
新しい家は周囲の喧騒から離れ、アレハンドロ・バルデやアラウホといった仲の良いチームメイトが近くに住む、バルセロナ郊外のエスプルゲス・デ・ジョブレガットにある。
「ファミリー向け住宅を、エリートスポーツ選手向けの家に改造するのが狙いだ。最高のセキュリティが確保され、友人が泊まれる十分なスペースがあり、トレーニング時間を延長できるリフォーム済みのジムも備わっている」と前出の知人は語る。
計画はすでに進行中だ。フリオ・トウス率いるフィジカル部門の指示に従って自宅でもトレーニングを行うためフィジカルトレーナーと理学療法士を配置する予定だ。この“バンカー”では、エリートアスリートとしての生活と、彼自身のライフスタイルを両立させることができる。すなわち、ピッチ上でもピッチ外でもヤマルが非凡であり続けることを可能にする環境だ。
文●ファン・I・イリゴジェン(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸
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