新たな歯周病予防・治療に期待!
今回の研究は、歯周病が男女で同じ仕組みで進むわけではないことをはっきり示した点で、とても重要な意味を持ちます。
男性では、インフラマソームからIL-1βが作動するルートが歯周病の悪化を引き起こしており、その一部には精巣の働きも関わっています。
一方、女性ではIL-1βが主役ではない可能性が高く、今後はこの研究をもとに、女性の歯周病の主なメカニズムも解明できるかもしれません。
そしてIL-1βを抑える薬は、少なくともマウスの実験では「男性型」の歯周病に対して有望な候補といえますが、人間で同じように効くかどうかはこれからの臨床研究で確かめる必要があります。
これまで男性が歯周病になりやすいのは、「歯磨き不足」「通院したがらない」など行動面が主な原因だと考えられていました。
しかし実は「免疫」が関係していました。
もちろん、男性であっても女性であっても、歯周病予防に「正しい歯磨き」や「定期的な歯科検診」が重要であることは変わりません。
参考文献
Men get worse gum disease and tooth decay – and now we know why
https://newatlas.com/health-wellbeing/gum-disease-inflammasome-males/
New study reveals key role of inflammasome in male-biased periodontitis
https://www.eurekalert.org/news-releases/1106128
元論文
Inflammasome targeting for periodontitis prevention is sex dependent
https://doi.org/10.1073/pnas.2507092122
ライター
矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。
編集者
ナゾロジー 編集部

