ジェームズ・キャメロンが監督を務める「アバター」シリーズの第3弾「アバター：ファイヤー・アンド・アッシュ」が12月19日(金)に日米同時公開される。今回は、パンドラの調和を保つ神のような存在であり、未だに謎に満ちた“エイワ”に迫る。
■アバターシリーズ最新作「アバター：ファイヤー・アンド・アッシュ」
「アバター」(2009年)公開当時、キャメロン監督は独自の革新的な3Dカメラを開発し、他の3D作品とは比較にならない驚異的なクオリティーを実現し世界中で旋風を巻き起こした。
神秘の星パンドラを舞台に、先住民のナヴィと、侵略を狙う人類との戦いを描いてきた「アバター」シリーズ。人間とナヴィのDNAを融合させて作り出したクローン肉体・“アバター”としてパンドラに潜入した元海兵隊員のジェイク(サム・ワーシントン)は、ナヴィのネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と恋に落ち、家族を築き人類と戦う決意をする。「ウェイ・オブ・ウォーター」(2022年)では海へと戦いの場を移し、愛する者のために人類と対峙。侵略を退けることに成功するが、家族の命を奪われるという大きすぎる犠牲を伴った。
そして、最新作「ファイヤー・アンド・アッシュ」では同じナヴィでありながらパンドラを憎むアッシュ族のヴァラン(ウーナ・チャップリン)が人類と手を組み襲来し、かつてない“炎の決戦”が始まる。
なお、「アバター」シリーズ過去作はディズニープラスで配信中。
■ジェームズ・キャメロン監督の“夢”が発想源となった“エイワ”
神秘の星パンドラを舞台に、先住民のナヴィと、侵略を狙う人類との戦いを描いてきた「アバター」シリーズ。激しい戦いの中で主人公ジェイクたちの窮地を度々救ってきたのが、パンドラの調和を保つ神のような存在、“エイワ”だ。
「アバター」でも「アバター：ウェイ・オブ・ウォーター」でも、物語の重要な局面で登場してきた“エイワ”。「アバター：ファイヤー・アンド・アッシュ」では、新たに登場するアッシュ族の長ヴァラン(チャップリン)が、予告編の中で「わが民は救いを求めたのにパンドラの女神(エイワ)に見放された」と憎しみを露わにしており、今作でもエイワが“超重要”になることを示唆。
また、ジェームズ・キャメロン監督はこのエイワについて、“自身の夢”だと発想源を告白。キャメロン監督の夢から誕生した、未だ謎に満ちた存在“エイワ”のこれまでを振り返る。
■目に見える形で姿を現すことはなく、未だ謎に包まれた存在“エイワ”
劇中で度々言及される“エイワ”は、自然を破壊する重兵器を駆使する人類の猛攻に対し、パンドラの生物たちに星を護る戦いに参集するよう“呼びかける”ことでナヴィを守るなど、パンドラの調和と平和を保ってきた。一方で、目に見える形で姿を現すことはなく、その存在も含め未だ謎に包まれている。
「僕の頭の中では、毎晩ストリーミング配信が行われているようなものなんだ」と語るキャメロン監督は、目覚めるとスケッチを描き、そのイメージにたどり着く物語を構築する。パンドラの世界やエイワの発想については「“生物発光する森”の夢から生まれたんだ」とコメント。“エイワ”は、“すべての生命が互いに結びつき、ひとつの意識を持つ”というテーマを視覚的に表現するための象徴にもなっている。
ジェイク役のワーシントンは、アッシュ族とエイワの関係について「(今回登場するヴィランであり、アッシュ族の長)ヴァランはエイワに裏切られたと感じています。彼女の部族には、あることが起きたのです。それは映画の中で詳しく説明され、観客はヴァランに同情すると思います。彼女は単なる悪者ではありません。彼女は悪いことをしますが、それは裏切られたという気持ちから来るものです」と語る。
キャメロン監督も、「火山が噴火し、アッシュ族の土地と生息地を破壊し、ほぼ全滅させた。エイワはパンドラの木々や森林、根のシステムなどに存在する意識ですが、火山の噴火を制御はできないんです」と説明。エイワとの向き合い方、考え方をきっかけに今回の“炎の決戦”が生まれ、その行方を決する鍵もまた“エイワ”が握っている可能性がある。
