最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
『ばけばけ』トキがヘブンと結婚したら「日本国籍失う?」と話題に 小泉八雲が家族への愛で行った「帰化」のエピソード

『ばけばけ』トキがヘブンと結婚したら「日本国籍失う?」と話題に 小泉八雲が家族への愛で行った「帰化」のエピソード


『連続テレビ小説 ばけばけ Part1 NHKドラマ・ガイド』(NHK出版)

【画像】え…っ! 夫婦で立って並ぶと「なんか小っちゃくてかわいい」 コチラが小泉八雲さん(ギリシャ人)と小泉セツさん(日本人)の身長差です

当時の国際結婚、どうなってた?

 2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は『知られぬ日本の面影』『怪談』などの名作文学を残した小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)さんと、彼を支え、さまざまな怪談を語った妻の小泉セツさんがモデルの物語です。

※この記事では『ばけばけ』のネタバレにつながる情報に触れています。

 第9週では主人公「松野トキ(演:高石あかり)」の未来の夫「レフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)」を慕う、島根県知事の娘の才女「江藤リヨ(演:北香那)」が登場しました。42話では父の「江藤安宗(演:佐野史郎)」知事が、娘のヘブンへの想いを知り、反対しています。

 江藤知事はヘブンの英語教師としての任期が1年しかないこと、大抵のお雇い外国人は祖国に帰ること、結婚しても夫が子供だけを連れ帰ることもあること、リヨがヘブンと結婚した場合は日本国籍を失うことなどを理由に、彼女に諦めるよう説得していました。

『ばけばけ』公式Xは42話放送後、「日本で最初に国籍に関する法律が制定されたのは明治時代。当時は“外国人男性の妻となった日本人女性は日本国籍を失う”ことになっていました。」とポストしています。日本で最初に国際結婚に関する、「内外人婚姻条規」が制定されたのは1873年(明治6年)です。この法律では、日本人の男性の妻となる外国人女性は日本国籍を得て、外国人男性の妻となる日本人女性は日本国籍を失うという規定でした。

 SNSでは今後ヘブンと結婚するトキに対し、「これって今後トキが国際結婚で苦労するってことの伏線?」「日本国籍を失ったり、外国人夫が子どもだけ連れ帰ってしまったり、おトキが抱える困難が、更に明らかになりました」「おリヨちゃんに対する結婚したら法律がー国籍がーって話、それはおトキちゃんとヘブン先生への布石よね」といった心配の声も出ています。

 史実では、1891年8月頃に小泉セツさんと夫婦になったラフカディオ・ハーンさん(帰化前はイギリス国籍)は、1895年から日本に帰化する手続きを始めました。ハーンさんとセツさんは、セツさんを戸主とする小泉家の分家を立て、ハーンさんが入夫として入籍するという方法を選んでいます。そして、1896年2月10日に帰化手続きが完了して、ハーンさんは小泉八雲に改名しました。

 ハーンさんが帰化した理由は、日本への愛だけでなく、セツさんや長男の一雄さん(1893年生まれ)、セツさんの実母や養父母たちに、自分の遺産を確実に残すためだったと言われています。40歳を超えてからセツさんと結婚し、1904年に心臓発作で54歳で亡くなったハーンさんは、1892年6月の時点で財産遺贈のための遺書を書いていたそうです。

 ハーンさんが熊本に赴任していた頃に親しい友人となった文化人・雨森信成さんは、1905年にアメリカの雑誌『アトランティック・マンスリー』に「人間ラフカディオ・ハーン」という追悼文を書きました。そのなかには、当時横浜に住んで国際結婚の事情にも詳しかった雨森さんによる、このような文もあります。

「彼が帰化して日本国民になったのは、ただただ、生存が彼にかかっている『より幸福なほかの者たち』のためだったのである。条約改正が発効する前、列強が治外法権を持っていた時期のことで(領事裁判権が撤廃された日米通商航海条約の発効は1899年7月)、日本女性を妻に持つ外国人の遺言適応のない財産は、日本の遺族ではなく、本国の親族の手に渡ることになっていた。ハーンはこの事を知っていたがために、帰化することによって議論の余地なく、己がかくばかり愛する家族に、遺贈されるように望んだのである」

 史実通りに話が進めば、ヘブンもいずれトキや松野家、雨清水家の家族たちのために、日本人になると思われます。

※高石あかりさんの「高」は正式には「はしごだか」

参考書籍:『八雲の妻 小泉セツの生涯』(著:長谷川洋二/潮出版社)

配信元: マグミクス

あなたにおすすめ