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“場当たり的な勝利”が続くブルズに35歳のベテランが警鐘「最後の最後で何とかしている感じ」<DUNKSHOOT>

“場当たり的な勝利”が続くブルズに35歳のベテランが警鐘「最後の最後で何とかしている感じ」<DUNKSHOOT>

今季のシカゴ・ブルズは開幕5連勝と好スタートを切り、一時はイースタン・カンファレンス首位に立った。しかし、11月7日から5連敗を喫し、24日時点で9勝8敗。かろうじて勝ち越してはいるものの、イースト9位タイまで後退している。

 実際、勝利した試合も2桁点差をつけたのは2戦目のオーランド・マジック戦(110-98)と4戦目のサクラメント・キングス戦(126-113)、5戦目のニューヨーク・ニックス戦(135-125)のみ。ほとんどが5点差以内という薄氷の勝利だった。

 22日にホームで行なわれたワシントン・ウィザーズ戦も辛勝だった。13連敗中の相手に対し、チームは終盤にトレ・ジョーンズが逆転のフリースローを決め、1点差でギリギリ勝利を収めた。

 それだけに、試合後にインタビューを受けたニコラ・ヴュチェビッチに勝者の喜びはまったくなかった。

「第4クォーターになってようやくプレーし始めた感じだ。それまでの3クォーターは大人しすぎて、まったく相手に抵抗できていなかった。チームで話し合ったことが何も実行できていなかったし、 本当にソフトなプレーで酷かった。もちろん勝てたことは嬉しい。でもこのままじゃダメだ。サステナブルじゃない。改善しなくてはならない」

 ヴュチェビッチは28得点、12リバウンドと今季7回目のダブルダブルを記録した。一方で、神妙な表情でコメントする彼の背後では、チームメイトたちがテレビカメラに群がるようにはしゃいでおり、その対比から現在のチーム状況がうかがえた。
  その後のロッカールームでの取材の場でも、ヴュチェビッチは、ブルズの現在の勝ち方は”場当たり的”だと警鐘を鳴らしている。

「最後の最後で何とかしている感じだ。相手がショットをミスするとか、スティールで奪い返して、といった展開が本当に多い。最終的に勝てればいいが、そういうプレーはいつも自分たちに都合よくいくわけじゃない。もちろん、良いプレーをしていても接戦になることはある。ただ、今のプレーを続けていると、いずれひどい負け方を重ねることになるだろう」

 振り返れば、4日のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦、19日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦も、ヴュチェビッチが決勝3ポイントを決めての逆転勝利だった。

“勝運を持っている”とも言えるが、35歳のベテランが危惧するように、持続性のある勝ち方とは言い難い。

 もっとも、司令塔のジョシュ・ギディーは23歳、得点源のコビー・ホワイトは25歳、先発フォワードのマタス・ブゼリスは21歳と、若手が多いチームゆえに、伸びしろも期待できる。

 今夏にチームと再契約を結んだギディーは、ここまで平均20.5点、9.9リバウンド、9.5アシストと、平均トリプルダブル級の働きを披露。オフシーズンにふくらはぎを痛めて出遅れたホワイトも16日のユタ・ジャズ戦で復帰し、4試合で平均24.0点、2年目のブゼリスは平均13.8点、5.5リバウンドと持ち味を発揮している。「このチームにはタレントが揃っている。それぞれすごく得意なこともあれば、まだうまくこなせていないこともある。だからその点を重点的に鍛えればいいだけだ」

 ヴュチェビッチも今季のチームにポテンシャルを感じてはいるが、シーズン中はじっくりトレーニングに割ける時間がほとんどないことにジレンマを感じてもいる。

「自分はこのリーグで15年やってきていろんな状況を見てきた。若い選手なら当たり前だけど、彼らはあらゆることを知り尽くしているわけじゃない。何が本当に必要かということをいつも理解しているわけじゃないんだ。

 でもだからこそベテランがいる。自分はチームで一番声を出すタイプではないが、本当に指摘すべきことがあった時や、チームに悪影響を及ぼしている状況を見たら、前に出て言うようにしている」
  イースト下位に沈むウィザーズに前半だけで70得点を許したこの試合こそが、「皆に気づきを与える格好の機会」だと元オールスターセンターは気を引き締めた。

「勝って兜の緒を締めよ」を貫く大黒柱を核に、若き才能が集うブルズは成長期の真っ只中にいる。

文●小川由紀子

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配信元: THE DIGEST

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