日本ハムからFA権を行使していた松本剛が「巨人入り」を決断した。正式発表はこれからだが、外野手層が厚くない巨人のチーム状況からして、松本に提示した「背番号9」には、「レギュラーで使う」の意味が込められているのだろう。
この松本の獲得に合わせ、「外野手層の薄さ」とは矛盾する情報が聞こえてきた。
「秋季キャンプで中山礼都の打撃力が、改めて評価されていました。来季は外野に専念し、レギュラーの一角を獲るのではないかと。でも来季の外野スタメンは、松本と現時点で残留が濃厚なキャベッジの起用が濃厚。3人目は中山ではなく、ベテランの丸佳浩で決まりそうです」(スポーツ紙記者)
というのも、丸の来季は「メモリアルイヤー」だからだ。通算2000安打まで「あと71」、300本塁打まで「11」、1000打点まで「26」。ベストコンディションでキャンプ、オープン戦を乗り切れば、シーズン中の達成は間違いないだろう。
「球団もはの記録達成をサポートするでしょう。丸、キャベッジは左打者。打線全体のバランスを考えると、左打ちの中山よりも右打ちの松本が起用される可能性が高い。阿部慎之助監督は高橋由伸氏とのテレビ対談で、4番と5番打者に外国人選手を入れる構想を語っていました。キャベッジが残留なら、2人目の外国人野手は三塁か一塁を守れる内野手。キャベッジ退団なら、内野手と外野手の両方でしょう」(前出・スポーツ紙記者)
外国人選手との兼ね合いの話になっても、秋季キャンプで評判が良かった中山を推す声は聞かれない。伸び盛りの若手がベンチスタートとなるのは残念ではあるが、阿部監督は高橋氏との対談で「バント成功率」にも触れていた。バントの指示を与えたもののファウルにしてしまい、阿部監督自身が「シーズン途中からサインを出すのを躊躇した」と打ち明けていた。
「確実にバントを決めてほしい」という思いは、選手たちに伝えられるだろう。
そのバントに関しての、興味深いデータが見つかった。中山は今季、4回のバントを試みたが、成功したのは2回。それに対し、松本は15回のバントサインを受けて、全て成功させていた。バント成功率100%。巨人が松本を欲しがった理由は、このへんにもありそうだ。
(飯山満/スポーツライター)

