
4人組女性ダンスボーカルグループ・PassCodeが11月9日、神奈川・横浜BUNTAIでアリーナ公演「PassCode YOKOHAMA BUNTAI 2025 “DESTINEX”」を開催。2022年の日本武道館以来約3年9カ月ぶりに行われたアリーナ公演で、最新シングルをサプライズ披露するなどの演出が行われた。
■センターステージに登場し巨大フラッグを掲げた圧巻の開幕
オープニングムービーには廃墟に立つメンバーと暴走トラックが映し出され、ライブタイトル「DESTINEX」の文字が登場し、同曲のMVを思い起こさせる映像が流れた。直後、メンバー4人はメインステージではなく、花道の先にあるセンターステージに出現し観客を驚かせた。
南菜生は「DESTINEX」のMVに登場した巨大フラッグを堂々と振り回し、高嶋楓、大上陽奈子、有馬えみりと共に横一列に整列。メインステージ背後の巨大LEDがきらびやかな姿を映し出す中、ラウドクイーン・PassCodeの貫禄と美しさを見せつけた。
「ONE STEP BEYOND」では、アリーナ中に大歓声が響き渡る。最新アルバム『INSIGNIA』収録曲「VIRIVIRI」では、ライブ初使用となるリアルタイムエフェクトの映像演出も導入。「Ray」を披露する前、南は「みんなの歓声が私たちの光!」と叫び、会場の熱気に応えた。
■コロナ禍真っただ中の2022年武道館のリベンジを果たす
MCでメンバーが「3年ぶりのアリーナ公演に来てくださりありがとうございます!あのとき、約束したよね。やっと、やっと、約束を守ることができました!」と笑顔であいさつ。
コロナ禍真っただ中の2022年2月に開催され、観客の声出しが一切許されなかった日本武道館公演「PassCode NIPPON BUDOKAN 2022」のリベンジという意味合いも濃かった。メンバーとファンの約束がついに果たされた瞬間だった。
■名曲「Voice」の進化とアニメ主題歌「Liberator」初披露
中盤では、メジャーデビューアルバム『ZENITH』収録のミディアムナンバー「Voice」をスタンドマイクで歌唱。8年前の楽曲ながら、より骨太で説得力のあるパフォーマンスを披露した。
MCでは、2026年3月4日(水)にニューシングル「Liberator」をリリースすると発表。同曲はTVアニメ『「お前ごときが魔王に勝てると思うな」と勇者パーティを追放されたので、王都で気ままに暮らしたい』のオープニングテーマとなる。
さらに、その場で新曲をサプライズでパフォーマンス。有馬に加え南、高嶋もシャウトで参加し、壮麗なクワイアも取り入れたゴシックかつダークな世界観で観客を圧倒。PassCodeの新たな代表曲としての可能性を示した。

■観客の声出し解禁で響き渡るシンガロング
後半、「MIRAGE WALKER」ではフードを被った有馬がセンターステージに登場。続く「GROUNDSWELL」「Freely」と畳み掛け、「Anything New」では会場中で大シンガロングが巻き起こった。同曲は、コロナ禍で声を出せない中でもファンと一緒にライブハウスで育ててきた楽曲。南が「待たせたな、ハッカー!」と叫び、メンバーがこの曲を歌いながら思い描いていた光景を、ファンと共に完成させた。
大上は、MCで「いつまでもこの景色を見ていたい」と語り、ファンへの愛を伝える。本公演はソールドアウトとはならなかったが、南は「これは私たちの力不足」と認め、「またいつかアリーナでやります。そのときは絶対にソールドアウトさせる」と力強く宣言した。
■12年前の「アスタリスク」から未来へ続く約束
本編終盤、南の「始まりの曲!」という掛け声と共に、12年近く前の楽曲「アスタリスク」を披露。現在のラウドロック路線へ転換した記念すべき1曲で会場を沸かせた。ラストは「It's you」。3年9カ月前の武道館では叶わなかった観客の歌声が響き渡り、リベンジを果たした。
最後は「Echoes」「Clouds Across The Moon」で締めくくり、南は「またアリーナで一緒に歌いましょう!すてきな思い出をどうもありがとうございました!」と感謝を伝えた。
本公演の模様はU-NEXTにて独占見放題配信が決定している。

