
動物たちが人間のように暮らす楽園「ズートピア」を舞台に、頑張り屋なウサギの警察官ジュディと、皮肉屋だけど根はやさしいキツネのニックのバディが繰り広げる「ズートピア」シリーズ。前作の『ズートピア』(16)は第89回アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞した。本作では、ジュディとニックが再びバディを組み、ズートピアの謎に迫っていく姿を描く。
イベント会場となった増上寺の境内には、「ZOOJOJI」の文字でライトアップされ、劇中の動物たちのパネルも登場し、「ズートピア」一色に。「お寺の名前をこんなに変えさせていただいて、大丈夫ですか?炎上しないですか?」と心配した上戸だったが「ありがたいです!こんな機会をいただいて」と笑顔で感謝。本作の見どころは「テンポがとても早いけれど、後半にはウルウルするようなシーンがあります」と語った上戸は森川演じるニックの人気をあちこちで実感しているそうで、「今作でも色気のある声にうっとりと、キュンとされる方が増えるのではないでしょうか」と期待を込めていた。

上戸のコメントを受け、イケボで挨拶をした森川に「ニックはそんな声じゃないよ!」と下野から鋭いツッコミが入り、キャストも取材陣も大爆笑。本作では「ズートピア誕生の謎に迫ります!」と明かした森川が「ニック&ジュディが…」と説明しようとしたところで上戸から「ジュディ&ニックね!」と訂正が入り、「では、そうしましょう」と劇中でのジュディとニックのようなやりとりを見せる場面も。森川は謎を追うニックとジュディの距離感にも注目とし「友達以上…そこからどうなる?というのが見どころでございます!」とネタバレを回避しつつ、見どころをほのめかしていた。

下野は「すごくしゃべりたいけれど、言えないことが多い!」と困惑しつつ、「ニックやジュディがどう変わっていくのか、楽しみにしてほしいです」とアピール。さらに、下野が演じるゲイリーがいいやつなのか悪いやつなのか、ぜひ劇場で確認してほしいとも語っていた。USプレミアに参加した江口は「声優は初めて。初めてのことをするというのはこんなに楽しいものなんだなと」とニッコリ。アフレコ現場では「監督がものすごくしつこく…」と江口が語ったところで、高橋から「しつこく?!」とツッコミが入り、登壇者もクスクス。しかし、江口は軽く微笑んでコメントを続け「私にわかりやすいように指導してくださったので、楽しくやることができました。ありがとうございました」と感謝の言葉を口にしながら、お辞儀をしていた。

「ズートピア創設者一族の御曹司であり、ジュディの思いに共感して捜査に協力する“イケメン”オオヤマネコのパウバートを演じています」と自身が担当するキャラクター紹介をした山田には、上戸から「イケメンって言った!」と即座にツッコミが入る。森川がニックの紹介時に「イケボです!」とイケボで語った流れを受けての山田のコメントだったが、上戸からのツッコミに「僕じゃなくてパウバートがイケメンなんです!」と慌てて補足し笑わせる。この日のイベントでは誰かのコメントに自然にツッコミが入る場面が多く、共演者同士の息の合ったやりとりを見せ、会場は常に笑い声に包まれていた。

本作のキャラクターでバディを組むなら「柄本さんのヘイスースー!」と山田が回答するも、柄本が「僕は内容がわかっていないんです」と告白し、登壇者も取材陣も大爆笑。柄本は淡々と「ヘイスースー、人気があるようです」と答え、「オーディションで選んでいただいてありがとうございます」と笑顔を見せるも、まだ、家族にも出演を伝えていないとも明かす。すると上戸が「お孫さんとかよろこぶと思います。ぜひ伝えてください!」とお願いしていた。ちなみに上戸のお気に入りも「ヘイスースー」とのことで、柄本は「人気が抜群です!」とご機嫌の様子だった。三宅は「ニックには心を掴まれます!」とし、ジュディとニックの「こんな2人が観たかったんだろうという感じになっています!」とおすすめ。実力派ポップスターのガゼルを演じるDream Amiはシャキーラ歌う新たな劇中歌「Zoo」について触れ、「誰でもなんにでもなれる。みんな自由に自分らしく輝いていていいんだよみたいなメッセージが込められています」と魅力を語った。

高嶋は「ハッピーでピースフルな世界観!」と本作が大のお気に入りだとし、「ジュディがむちゃくちゃ色っぽい感じがあったりして…」と三宅と顔を見合わせて「あのシーンですね!」と言いながら盛り上がっていた。高橋は「前作からいろいろなキャラクターが増えてます」とウキウキしながら、「ここにはいない新キャラもたくさんいるので楽しみにしてください」とおすすめし、「前作でご一緒した所長と初めて会えました!よろしくお願いします」と所長役の三宅との初対面をよろこんでいた。

最後の挨拶で森川は「9年?10年?ぶりにニック&ジュディに会えたこと、おかえりという感じでした」とここでも、皮肉屋のニックにちなみ「ジュディ&ニック」ではなく「ニック&ジュディ」との並びにこだわってコメントし笑わせる。「久しぶりに演じることができてうれしかったです」と満面の笑みを浮かべた森川は「豪華なキャストのみあんさんとこの布陣で、『ズートピア2』はより華やかで賑やかに、ストーリー的には深い物語になっていると思うので、(公開まで)あと10日待っていただいて、ぜひ、劇場へ、スクリーンへのお越しをお待ちしております」と呼びかける。
上戸は「ズートピアにはユニークな動物が暮らしているけれど、どこか人間社会にも通じるものがあります。今回の『2』では、ベストパートナーを見つけることの大きなヒントも含まれています。年末年始は『ズートピア』一色になってくれたらうれしいと思います」と弾ける笑顔で期待を込め、イベントを締めくくった。
取材・文/タナカシノブ
※高嶋政宏の「高」はしごだかが正式表記。
