
アイドルグループ・僕が見たかった青空(僕青)が、7thシングル「あれはフェアリー」を12月17日(水)にリリースする。WEBザテレビジョンでは、今作で初のメインメンバー(センター)に抜てきされた金澤亜美と、同じく青空組(選抜メンバー)に選ばれた塩釜菜那、吉本此那にインタビューを二回にわたって送る。前編では、キラキラしたサウンドとは裏腹の切ない冬の片思いソングの魅力や、かわいさに振り切ったというMV撮影の裏話、金澤の初メインメンバーへの思い、それを見守る二人の期待を語ってもらった。
■新メインメンバー・金澤亜美にメンバーも期待
――金澤さんは初のメインメンバーとなりました。まずは選ばれた心境を教えてください。
金澤:聞いた瞬間は本当にびっくりしました。メインメンバーという立ち位置には憧れがあって、目標としていた場所でもありました。ただ、うれしい気持ちはありつつ、「私で大丈夫かな?」って。MV撮影などを通してメインメンバーの実感が湧くにつれて不安も大きくなって、プレッシャーも感じています。たくさんの方に届けていけるシングルにするために、しっかり堂々とした姿で立てたらいいなと思っています。
――吉本さん、塩釜さんから見て、金澤さんはどんなメインメンバーになりそうですか?
吉本:今までの僕青というと、かわいさはありつつ、どちらかというと強みのダンスを生かして格好良く見せる曲が多かったんですけど、亜美ちゃんがメインメンバーになったことで、よりかわいさが出ていくじゃないかと感じます。亜美ちゃんらしい、ふわふわ系のかわいい魅力。全体的にもまた新しい僕青を見せられるんじゃないかなと思います。
塩釜:やっぱり亜美のかわいさって新しい武器だなって思います。亜美がメインメンバーに選ばれた瞬間からすごく楽しみにしていました。今、本人の話を聞くと不安が大きくなっているみたいですけど、今の亜美のメインメンバーという立ち位置は、努力とアイドル性がちゃんと評価されたから立っている場所。だから今までの亜美らしく、気負いすぎずに楽しんでもらいたいですね。
金澤:ありがとうございます。うれしいです。

■二作ぶり青空組の塩釜菜那「目を引くようなパフォーマンスを」
――吉本さんは引き継続きの、塩釜さんは二作ぶり青空組です。今回のシングルにどのような意気込みで臨んでいますか?
吉本:変わらず、より多くの方に私と僕青のことを知ってもらいたいです。たくさんのメディアに出られるようにというのはもちろんですし、一目見ただけ注目されるようなパフォーマンスを見せていきたいです。
塩釜:私は前作で雲組を経験して、その中ではダンスの先生とお話をする機会が多くありました。パフォーマンス力で言えば、正直まだ自信を持って「得意です」と言えるわけではなくて。だから、「また青空組に戻れたときは、今までいた端っこのポジションよりもうちょっと前に行けたらいいね」と先生から言葉を頂きました。
今回、また青空組に選んでいただけて、位置は変わらず端っこではあるんですけど、そこをマイナスに捉えずに、パッと目を引くようなパフォーマンスをしたいです。パフォーマンスだけでなくて、自分のアイドルとしての人柄とか個性ももっと発揮していけたらいいなと思っています。

■新曲「あれはフェアリー」は切ない冬の片思いソング
――僕青の楽曲は思春期の青春の1ページといったものです。今作の「あれはフェアリー」にはどんな物語が描かれているのでしょうか。
金澤:今回も青春の1ページを切り取った歌詞ではありますけど、今までと違ってだいぶ切ないです。人混みのホームでたまたま見つけた女の子に一目惚れして、でも次の日にはその子が見つからなくて、ずっと探している。そんな冬の片思いソングです。青春のういういしさを感じるキラキラしたサウンドですが、それとは逆に切ない歌詞や、冬らしい儚い言葉がすごく魅力的だなと思います。
塩釜:歌詞の男の子がすっごく一途なんですよ。たぶん遠くから見ただけの女の子に一目惚れして、そのとき彼女の笑顔を忘れられずにずっと探しているなんて、すごく一途。今までサッカーだけしていれば楽しいと思っていたのに、その子と出会ってしまってからは気持ちを奪われて。「初恋は実らない」という歌詞ではあるんですけど、その初恋のピュアな気持ちがすごくいとおしいです。
吉本:満員電車の中でも必死に探そうとしているのが胸にくるんですよね。満員電車って、周りを見ている余裕なんてないくらい、潰されそうになるじゃないですか。そんな中でも見つけようとするなんて、本当に初恋しているんだなって。すごく好きな気持ちが伝わってきます。
金澤:私はこういう経験はないんですけど、歌っていて本当に胸が苦しくなります。初めて聴いたときは、明るい曲調から最後は出会えるんだろうなと思っていたら、会えないままに終わってしまって。その後もずっと探しているんだろうなと思うと、とても切ない気持ちになりますね。
――最後、出会えていないんですね。
金澤:だから「あれはフェアリー」なんです。
塩釜:実は私、電車通学だった高校生のときに一目惚れされたことがあるんです。
吉本:すごい! フェアリー側だったの?
塩釜:そう。だから、「あぁ、そんなこともあったな。あのときの子はどうしたのかな」って思い出しました(笑)。

■振り付けの面白さと切なさを強調するフレーズ
――歌詞の中で、特に印象に残っているフレーズはありますか?
塩釜:Aメロに「サッカーしていれば 楽しい日々だと思う」というフレーズがあるんですけど、MVではそこの振り付けが、歌っている子以外は本当にサッカーをしているんです。ゴールキーパーをしたり、ボールを蹴るポーズをしたり。僕青の楽曲は歌詞に沿った振り付けが多いので、「ここ、サッカーするのかな?」と思っていたら、ちゃんと振り付けに入っていて。僕青らしさが出ている部分なので、ファンの方に見ていただくのがすごく楽しみです。
吉本:私は「君を見つけなきゃ 満員の電車」というフレーズですね。見たことのない校章を付けているのまでは分かったけど、違う学校の子だから探しようがなくて、もう出会えなかったというのが切なさを強くしていて。それぐらい好きだったんだなって、かわいく思えました。
金澤:私は「冬の制服 マフラーを巻いて」という歌詞です。ここまで直接的に「冬」を表現した曲は僕青では初めてだったので、季節を感じられるのが新しいと思いました。その冬らしいフレーズがあることで、より儚くて切ない感じが強調されている気がします。冷たい風が吹いている駅のホーム、みたいな情景がイメージできて印象的でした。

■MVのテーマは“フェアリー”、かわいさに振り切った僕青に注目
――MVの話も出たところで、MVでのストーリーや見どころを教えてください。
金澤:MVはフェアリー側の世界で、主人公の私は内気な転校生。クラスになかなかなじめないんですけど、「フェアリーハート」のポーズをすると妄想の世界に飛び込めて、そこでみんなと楽しく踊るんです。それがだんだん現実になって、みんなと仲良くなれる、というストーリーになっています。今回は特にストーリー性が強くて、演技っぽい部分も多かったので、気持ちの変化が伝わるように表情を頑張りました。
吉本:今まで格好良い曲が多かった僕青の中で、MVも珍しく“かわいい”に振り切った楽曲になっています。パフォーマンスも含めて、僕青のかわいい姿、「こんな一面もあるんだよ」というギャップを見ていただけたらうれしいです。
塩釜:MVの方はすごくキラキラしていて、冬やクリスマスが楽しみになるような曲です。振り付けもかわいらしくて、最後にみんなでハートを作って羽が生える「フェアリーハート」のシーンがあるんです。妖精の要素と恋の要素が最後にぐっと出てきて、すごくアイドルらしい世界観だなって。「アイドルと冬」って最高の組み合わせじゃないですか。その魅力を皆さんにこの曲とMVで存分に知っていただきたいです。このチャンスに、僕青のかわいさをめちゃくちゃアピールしたいです。
金澤:僕青って夏のイメージが強いと思いますが、夏のキラキラとはまたちょっと違った、冬ならではのキラキラ感を見ていただけるんじゃないかなと思います。
◆取材・文=鈴木康道


