MotoGPバレンシアテストにおいて、ホンダはテスト項目こそ少なかったものの、それらが全て想定通りに機能していたとチームマネージャーが語った。
11月18日に行なわれたMotoGPのバレンシアテスト。シーズン終了直後ではあるが、次の2026年シーズンに向けた重要なテスト機会だ。
テストライダーのアレイシ・エスパルガロが率いるテストチームとホンダは、これ以前に行なわれたプライベートテストを含めて2026年に向けた新型の評価を進めてきたが、バレンシアテストで完全な新型を用意することはできなかった。
ホンダは最終戦バレンシアGPで走らせたモノと基本的には同じマシンで、いくつかの新パーツを搭載してのテストとなった。
とはいえ、それら新パーツはホンダの期待通りに機能していたという。チームマネージャーのアルベルト・プーチはDAZNスペインに対し次のようにバレンシアテストの内容を語った。
「実際、生産的な1日だったよ。午前中は路面がダンプコンディション気味だったこともあったが、ポジティブだった」とプーチはいう。
「あまりたくさんのモノをテストしたわけではなく、2~3個程度だった。しかし搭載したものは全てうまく機能していたようだ。基本的に、方向性は良いし我々は満足している」
プーチは、ホンダ陣営のルカ・マリーニ、ジョアン・ミル、そしてヨハン・ザルコたちが、それぞれどんなアップデートを施して走ったかについては言及しなかったが、この冬休み期間に向け、明確な基準を確立できたと主張している。
「目標はグリップの向上にあった。シャシーでは色々と異なるモノをテストしていたんだ」
「詳細を明かすことはできないが、方向性は良いものだったし、冬に向けて明確な指針を得られたと思う」
「テストしたモノが機能していて、開発の方向性を定めることができると、次に何を開発するにしても、同じ方向性で良い結果を導きやすくなるんだ。それこそが、トップメーカーと戦えるバイクを手にすることに繋がる」
ホンダは低迷が続いていたものの、2025年シーズンはそこから明確な復活傾向を示し、ついに優遇措置制度における最下位となるDグループを脱し、2026年シーズンはCグループへの昇格が決まった。
そのため2026年はDグループの特権を喪失。テストの自由やテスト用タイヤが削減され、ワイルドカードの回数も減ることになるが、プーチはホンダの復活に向けた努力が報われていることを喜んだ。
「だからこそ、バレンシアテストで試したモノがうまく機能していたというのが重要なんだ」
「優遇措置制度のランクが上がれば、当然アドバンテージは得られなくなるが、それは我々が進歩したことの証でもある。だから嬉しく思っているんだ」
「テストしていた内容が順調ではなかったら、かなり悪い状態だったかもしれないがね」
■ホンダの2026年の目標
優遇措置制度の最下位から抜け出したホンダ。来季は現行の1000ccエンジンのマシン最終年となるが、ホンダとしては毎回のレースでトップ5を狙って行きたいと語る。
「我々が進歩していることは明らかだ。バイクはよりパワーを得ている。そして次に我々は、安定した結果を出す必要がある」
「トップ5というのが良い目標になるだろう。我々はライダーが1周1周全てを限界までプッシュしなくてもコンスタントにそうできるようにする必要があるんだ。毎回限界プッシュしていたら、クラッシュや予選でのトラブルにつながってしまう」
「予選、そして決勝でトップ6やトップ5に常に入ることのできるバイクを手にできれば、その次の年に向けてさらに大きな一歩となってくるだろう」
なおホンダは2026年に、LCRで新人のディオゴ・モレイラを起用する。Moto2で2年目に王者となったモレイラのパフォーマンスについて、プーチは次のように語った。
「MotoGPマシンでの初日はとても複雑なものだ……地獄にもなりうる。MotoGPマシンは本当にパワフルで、我々は彼には慎重にやるようにと諌めていたんだ。来年のセパンテストでも同じようにする必要があるだろう」
「カテゴリーを変えるのは簡単なことではない。しかし世界チャンピオンとしてやってくるライダーは、偶然それを勝ち取ったわけではないんだ。彼は若いし、野心的なライダーだ。時間とともに必ず成長していくだろう」

