11年の長きにわたってラインナップされてきたiX100が、やっとモデルチェンジされた。変更点はUSB-Cの採用。「micro USBは古過ぎる! USB-Cにして欲しい!」と思っていた人も、変更点がポート形状だけとなると買い替えに躊躇するかもしれない。そこで、もうひとつ、気になるポイントである iX100のバッテリーの劣化について検証してみた。

ついに! モバイルScanSnapがUSB-C化。PFUからScanSnap iX110登場!
2025年10月30日
PFU ScanSnap iX110
https://www.pfudirect.jp/view/item/000000001591
iX100のバッテリーは劣化しているはず。
実は、iX100/iX110はPFUのコンシュマー向け製品で唯一の『バッテリーが劣化する製品』である。
ご存じのように、他のScanSnapはACアダプターで動作する。そしてHHKBはバッテリーの劣化を嫌って、リチウム系バッテリーを搭載せず乾電池で動作するのだ。
リチウム系バッテリーは使用しなくても経年で劣化する。筆者の(そしてみなさんの)iX100のバッテリーも劣化しているはずだ。
ちなみに、部品としてはiX100もiX110も720mAhのバッテリーを搭載しており容量に変化はない。バッテリーの性能は向上しているのか? という質問に対するPFUの回答は「No」。つまり、まったく仕様に変更はないということだ。
しかし、11年に渡って同じ部品が供給され続けるとは限らない。特にモバイルバッテリーはここ15年で安全性も含めて非常に大きく性能が向上した部品である(スマホが登場して以来のモバイルバッテリーの進化の大きさを考えて欲しい!)。同じ720mAhのバッテリーとはいえ、安定性、出力(C)、安全性などが向上していることは十分に考えられる。
そして、それ以上に、iX100のバッテリーは劣化しているはずだ。PFUのことだから上質なバッテリーを選択しているとは思うが、それでもバッテリーの本質が「化学反応」である限り、劣化は避けられない。
では、実際にはどのぐらい劣化しているのか?
リチウム系バッテリーは充電して保管が正
というわけで、筆者が発売当初から使っているiX100と、今回新たに試用機として貸与いただいているiX110で、それぞれバッテリーが尽きるまでにA4の紙を何枚スキャンできるかを比較してみた。
バッテリーは保管コンディションによって、劣化度合いが違うし、同じ状況下でも温度によってライフが違う(冷えると、スマホの電池が持たないのはみなさんご存じのはず)。
筆者はデスクトップモデルをメインに使っているので、iX100の稼働率はそれほど高くない。たまに、オフィスや出張に持っていって、出先で多くの資料をもらった時にスキャンするのに使う程度。あとは自宅内で、書斎以外でちょっとスキャンする必要がある時に持ち出して使うぐらいだ。
ちなみに、バッテリーを内蔵するデバイスを保管するときは、ほぼ満充電で保管することを意識している。使い切ったまま空で置いておくと、バッテリーはすぐに傷んでしまうのだ。