
元東北楽天ゴールデンイーグルス監督の田尾安志氏が26日、自身のYouTubeチャンネル『TAO CHANNEL』を更新。WBC出場を発表した大谷翔平を称賛した。
■大谷がWBC出場を発表大谷がインスタグラムで、2026年のWBCに出場することを発表したことに田尾氏は「本当に大きな影響を及ぼす」と指摘する。
その理由には「大谷選手が出場するとなれば、今メジャーで活躍している日本人選手たちも『自分も出たい』と球団に言いやすくなると思います。逆に『今回は大谷選手は出ません』となっていたら、『大谷が出ないなら、君たちも出なくていいんじゃないか』という空気になっていたかもしれません」と説明。
「そういう意味でも、まず大谷選手が真っ先に手を挙げてくれたことは、本当に大きいと思います」と出場を喜んだ。
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■「人間の凄さを感じた」田尾氏は「大谷選手はメジャーでもトップ選手ですから、本来ならWBCに参加するメリットよりデメリットのほうが大きいと言われても不思議ではありません。プレッシャーもありますし、結果を残して当たり前という立場ですからね」と分析。
さらに「そんな状況でも『ジャパンでプレーしたい』と思う大谷選手の気持ちは本当にすごい。彼はもう、自分をアピールするレベルの選手ではありません。その選手があえて自分から手を挙げた。これは大谷という人間の凄さを改めて感じました。日本のために頑張ろうという気持ちが伝わってきます」と手放しに称賛した。
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■山本の出場は?ドジャースの同僚でまだ意思表明していない山本由伸の出場については「山本投手は昨年、シーズンを通して170イニング以上を投げ、ワールドシリーズでも非常に過酷な登板をこなしました。本当は休ませてあげたいという気持ちもあります」と持論を展開。
続けて「大谷さんが出るなら…という気持ちになるだろうとも思います。もし『無理に出なくていい』と止められる人がいるとすれば、それは大谷選手くらいではないでしょうか。本人はおそらく『出ます』と言うと思いますが、このあたりはこれからどうなるか分かりません」とコメントした。
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■アメリカとドミニカが強力チームに今回のWBCはアメリカ代表がアメリカン・リーグMVPのアーロン・ジャッジがキャプテンを務め、サイ・ヤング賞のポール・スキーンズ、今季60HRのカル・ローリー、ピートクロウ=アームストロングなど強力なメンバーが揃う。
また、ドミニカ共和国もフェルナンド・タティスJr、大谷より総額年俸が上のフアン・ソト、ブラディミール・ゲレーロJr.、マニー・マチャドなどメジャートップの選手が揃い「史上最強軍団」の声がある。
連覇を狙う日本チームとしては、大谷の出場は朗報。一方で山本や佐々木朗希など、投手陣については「出さないのでは」という見方も強いだけに、今後の動向が注目される。
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【今回の動画】田尾氏が大谷のWBC出場を絶賛■執筆者プロフィール佐藤俊治。Sirabeeには2015年11月から参画し、月40本程度プロ野球関連記事を執筆中。YouTubeで発信する野球評論家ウォッチャーでもある。野球は高校からメジャーまで年間50か所以上で現地観戦。プロ野球の贔屓チームはなく、どこのチームのファンでもない。「あの選手、あそこに行ったんだ」という目線で見守っている。
(文/Sirabee 編集部・佐藤 俊治)