『ジャイアントドリーム2025』東京・アリーナ立川立飛(2025年9月23日)
○青柳優馬&野村直矢vs本田竜輝&安齊勇馬×
ノムヤギが2年半ぶりに復活して快勝。しかし、青柳は世界最強タッグ決定リーグ戦に向けて、野村とのノムヤギ再結成は選ばず、安齋と電撃合体。残された野村と本田もタッグを結成することになった。
久々の全日本マット参戦を果たした野村は青柳と王道トーナメント1回戦(8・24後楽園)で約3年ぶりに一騎打ち。勝利した野村は「今日戦った青柳優馬は僕のライバルです」と青柳に対する熱い思いを吐露していた。
今大会ではかつて世界タッグ王座やアジアタッグ王座を保持していた野村と青柳のタッグ“ノムヤギ"が約2年半ぶりに復活。こちらも以前New Periodとしてタッグを組んでいた安齊&本田と対戦した。
8・3大田区大会で一騎打ちを行った野村と本田がいきなり肉弾戦を繰り広げると、続いて青柳と9・15後楽園大会で3ヵ月ぶりに復帰したばかりの安齋が基本に忠実な動きで先制争いを展開する。安齋&本田が青柳を代わる代わるに攻め立てて、試合を優勢に進めた。
しかし、ノムヤギは連係で反撃に出る。野村がカニバサミで安齋を転がすと、すかさず青柳が後頭部にエルボードロップを投下。久々のタッグ結成でも衰えぬチームワークで流れを変えた。野村が荒々しく追撃し、安齋をサソリ固めに捕らえると、あうんの呼吸で動いた青柳が本田のカットを防いだ。
その後、試合がヒートアップすると、野村のスピアーが青柳に誤爆。ピンチを迎えるが、再度の連係は完璧に機能。連続串刺し攻撃から野村がフロッグスプラッシュ、青柳がダイビングエルボードロップで連続して安齋に突っ込んだ。
負けじと元New Periodがジャンピングニーとラリアットのサンドイッチ攻撃を連発して一転して青柳に猛攻。粘る青柳も丸め込みを連発して挽回を狙うも、止まらない安齋はジャンピングニー、ジャーマンスープレックスで追い討ちした。だが、ここで野村が急行し、ジャンピングエルボーを浴びせると、息を吹き返した青柳がラリアット、垂直落下式ブレーンバスターで一気呵成。ロックスターバスターで突き刺すと、最後はTHE FOOLで安齋から3カウントを奪った。
復活したノムヤギが快勝。試合後、マイクを持った青柳は「野村さん。やっぱりあんたとのタッグ、しっくり来るよ。せっかくだ。このまま11月から開幕の最強タッグに俺たちで出場しようじゃありませんか?」と野村に語りかけたものの、すぐさま「……なんて言うと思ったか!」と絶叫。「いいか、確かにしっくりは来たけど、もうノムヤギという思い出に浸るのはやめましょう」とノムヤギ再結成を否定し、「俺はこれからの全日本プロレスのことを考えて、あるひとつの決断に至りました。本田…じゃなくて、安齋勇馬。どうだ? 不本意かもしれないが、俺は安齋勇馬となら強くてカッコいい最強タッグになると思っています。騙されたと思って俺と組んでみないか、安齋勇馬」と安齋に合体を呼びかけた。
すると、安齋は「俺、去年もこの場所であんたに負けてるんですよ。その時も握手なんかしなかったじゃないですか。ただ、青柳さんとのタッグ、メチャクチャ面白そうなんで、騙されたと思ってついていきます」と合体に同意。青柳は「そういうことだ」と捨て台詞を残して安齋と揃ってリングをあとにする。
あ然としながらも野村もリングを降りるが、そこに声をかけたのがNew Period復活を見据えていた本田だった。ガックリとうなだれていたが、「おい、ちょっと待ってくれよ。このままじゃ本田竜輝がかわいそう過ぎる! おい、野村直矢。ちょっとリングに上がってきてくれよ。見てくれよ、この顔。今にも泣きそうだ」と野村をリングに呼び戻した。
本田は「まあ、もう一度全日本プロレスにお前が戻ってくる時から、俺は散々お前のことをああでもない、こうでもないって言ってきたけど、プロレスでは一番熱い男だって俺は知ってんだよ」と改めて野村を評価したうえで、「おい、野村直矢。青柳と安齋はあんな感じになってしまったけど、本田竜輝と野村直矢が組めば、あの2人を絶対越せるんじゃないか。正直言って、まだわからないけど、俺とお前なら最強タッグなんて優勝できる気がする。頼む。この俺と組んでくれ」とタッグ結成を呼びかけた。
すると、ここまで何も語っていなかった野村が「本田。お前とのタッグが一番しっくり来ると思ってた。組もう!」と受諾して抱擁。最強タッグに向けて、青柳&安齋、野村&本田という強力なチームが結成される形となった。
セミファイナル後にはさっそく青柳&安齋が動き、新世界タッグ王者となったザイオン&ハボックに挑戦表明。この試合を起点に、最強タッグに向けてタッグ戦線が大きく動き出した。
【試合後の青柳、安齋】
▼安齋「いや、まさか青柳さんから誘われると思ってなかったんで。まだ全然気持ちはわからないけど、とりあえず騙されたと思ってついていきます」
▼青柳「騙されたと思って。そして、全日本プロレスを思いっきり騙してやります」
▼安齋「本田竜輝より、ライジングHAYATOより、青柳勇馬のほうがワクワクしたから、騙されたと思って、最強タッグリーグでついていきます」
【試合後の野村、本田】
▼本田「こんな感じになってしまったけど、野村直矢とは初めて全日本プロレスに参戦した時から俺は一番熱い男だと知っているし、本当にね、もう一度参戦した時から俺は一番知ってたから。プロレスがメチャクチャ強いのも知っている。俺と野村直矢が組んだら、青柳&安齋とか、最強タッグリーグもそうだけど、絶対優勝できるぞ、おい」
▼野村「リング上でノムヤギ解散。いいでしょう。僕は本田とシングルやった時から、一番なんか似てるなと思ってました。本田、一緒に天下獲ろう」
▼本田「よっしゃあ! やってやるぞ」

