日本テレビの「ザ!鉄腕!DASH!!」を6月に降板され活動を休止している元TOKIOの国分太一氏(51)が11月26日、問題発覚後初めて記者会見し、日本テレビ(以下、日テレ)が降板理由に挙げたコンプライアンス違反について「思い当たること」 があるとし、被害者らへの謝罪を表明した。ただ日テレからは自身のどの行為を降板理由としたのか説明を受けておらず、説明責任を果たすためにそれを聞いて「答え合わせ」をしたいと日テレに求めた。
目を真っ赤にし「心からお詫びの気持ちをお伝えさせてください」
国分を巡っては6月18日に日テレが事情聴取を行ない、その場で「コンプライアンス上の問題行為」を認めたため鉄腕DASHの降板を言い渡したと、日テレの福田博之社長が同月20日に記者会見で明らかにしている。
しかし、福田社長は問題の行為が何かについて「プライバシー保護の観点から申し上げることができない」と繰り返し、概要も明らかにしてこなかった。
同月25日に松岡昌宏、城島茂と組んでいたTOKIOは解散。無期限の活動休止に入った国分が当時持っていた6本のレギュラー番組はすべて降板・終了した。
国分は福田社長の会見当日、「自分自身が置かれている立場への自覚不足、考えの甘さや慢心、行動の至らなさがすべての原因です」として関係者やファンに謝罪するコメントを出したが、その後は沈黙し、多くのファンは何が起きたのかもわからないまま喪失感を抱えることになった。
それから5カ月が過ぎた11月26日午後、記者会見に現れた国分は冒頭から目を真っ赤にし、「自らとった行動により傷つけてしまった当事者の方に、遅くなりましたが、また直接ではなくこのような形になり大変恐縮ではありますが、心からお詫びの気持ちをお伝えさせてください」と言って頭を下げた。
続いて日テレをはじめとするテレビ局関係者やスポンサー、そしてファンに向けても頭を下げた後で着席し、会見を決意した理由を話し始めた。
「私は当初から関係者の方々に謝罪をしたい気持ちを持ち続けています。もちろん日本テレビさんと対立する気持ちはありません。
私自身に常識が欠けきちんと認識をしていなかったものの、コンプライアンス違反に認定されている可能性もあるかと思います。そうした事柄も全て“答え合わせ”をさせていただき、事実を知り、本件と関係者にきちんと向き合いたいという気持ちから(代理人弁護士の)菰田(優)先生に日本テレビさんと協議を続けていただきましたが、こちらのお願いが何一つ叶わず今日に至っています……」
「自分は“答え合わせ”もできていない」と何度も繰り返し…
国分は日テレと対立する気持ちはないと強調しながら、自分は「答え合わせ」もできていないと何度も繰り返した。どういうことか。社会部記者がこれまでの経緯を説明する。
「10月23日に菰田弁護士が記者会見を開き、国分が日弁連に人権救済を申し立てたと明らかにしました。内容はまず、6月の事情聴取は別の口実で呼び出され誘導的な質問を受け、日テレからは国分のどの行為を降板理由のコンプラ違反と認定したのか説明を受けていない、と主張しています。その上で、こうした日テレの対応のため、自分としては被害者にも日テレにも謝罪できず、説明責任も果たせない状態になっている、と訴えています。
これに対し日テレは同日、代理人間の協議の最中にその内容や関係者の特定につながりかねない情報を一方的に公表したとの反論を公表しました。福田社長も同月27日の会見で、誘導的な質問をしたことはないなどと国分側の主張を否定しました」(社会部記者)
国分の会見に同席した菰田弁護士は、福田社長会見の翌日、今度は日テレに直接、①国分が日テレに出向き関係者に謝罪することに関する協議、②国分の番組降板理由の説明、③国分が対外的に説明する範囲についての協議の3点を求めたが、11月4日に拒否されたと説明。
このため「(国分が)引き続き身動きが取れない状況」に留め置かれることになったとし、「本日、メディアの力をお借りして、ご迷惑をおかけした関係者に謝罪の気持ちをお伝えし、ご自身の心境を述べるためこの場に臨んでいます」と説明した。

