『WORLD TAG LEAGUE 2025』宮城・仙台サンプラザホール(2025年11月26日)
Aブロック公式戦 ○後藤洋央紀&YOSHI-HASHIvsボルチン・オレッグ&矢野通×
単独首位に立つ矢野&オレッグを破って、後藤&YOSHI-HASHIがタッグリーグ2勝目。仙台で3年越しに“空前絶後のざんまい"締めを決めた。
2年ぶり4度目の優勝を狙う“毘沙門"後藤&YOSHI-HASHIは、開幕戦でタイチ&小島聡に敗北して出鼻をくじかれてしまった。しかし、2戦目で高橋裕二郎&チェーズ・オーエンズを破って初日。立て直しに成功して、3戦目の仙台大会を迎えた。
対戦相手は無傷の開幕2連勝で、Aブロック首位に立つ矢野&オレッグ。昨年はブロック代表チーム決定戦まで勝ち残った強敵だったが、毘沙門は正面から立ち向かった。
連係攻撃で先手を取った毘沙門だったが、オレッグがボルチンシェイクをYOSHI-HASHIに決めると、流れは逆転。矢野が剥き出しとなったコーナー金具にYOSHI-HASHIを連続して投げつけると、オレッグは躍動感溢れるボディプレスを投下する。パートナーの後藤が真っ向勝負で反撃に出ても、矢野はコーナー金具への衝突を誘うなどして翻ろう。矢野&ボルチン組ペースのまま、再びオレッグとYOSHI-HASHIが対峙した。
いきなりショルダータックルでYOSHI-HASHIを吹き飛ばしたオレッグは、エルボー合戦、逆水平合戦でも優勢。アバランシュホールドを仕掛けるが、YOSHI-HASHIはリバースDDTで切り返す。ここで毘沙門のミドルキック&トラースキック、GYRがさく裂。慌てて飛び込んだ矢野を返り討ちにすると、オレッグに消灯を狙う。
パワーで振り払ったオレッグは、ショルダータックルで毘沙門をまとめて吹き飛ばした。アクセル全開でYOSHI-HASHIに猛攻。抵抗を受けながらも助走なしのカミカゼで叩きつけると、正調式を狙うが、YOSHI-HASHIは起死回生の頂狩で両者大の字に持ち込む。
ここでタッチをもらった矢野はコーナー金具にまたも叩きつけるが、粘るYOSHI-HASHIは低空ドロップキックで足止め。好機で代わった後藤は裏GTR、ラリアットの連続攻撃で攻勢に。負けじと矢野もオレッグの援護を受けると、悪質タックルから丸め込んだ。しかし、ギリギリで肩を上げた後藤は、YOSHI-HASHIとの後藤ごとハントで反攻。矢野も金的攻撃やコーナー金具自爆から連続して丸め込んだものの、後藤は沈まず。毘沙門はYOSHI-HASHIのコードブレイカーから連続串刺しラリアットを浴びせ、ダイブ式後藤ごとハントとたたみかけると、ついに消灯が決まって矢野を沈めた。
単独首位の矢野&オレッグ組を止めた毘沙門はこれで2連勝。5チームが並ぶ形ながら、首位タイに立った。
マイクを持った後藤が「これが毘沙門です。この勢いのままWORLD TAG LEAGUE4回優勝という誰も成し遂げたことのない快挙を成し遂げてみたいと思います」と力強く宣言すると、締めをYOSHI-HASHIに託す。
YOSHI-HASHIは今大会に向けて「俺はひとつ心残りなことがあって、それをするためにメイン必ず勝利を収める」と語っていたが、ここでその理由が自らの口で説明。「俺たち毘沙門は3連覇している。俺が2連覇した時の会場、皆さん覚えているでしょうか。そう、ここ仙台。優勝した時、俺たちは空前絶後のざんまいをしました。ただ、その時まだコロナ禍の影響で、声出しができなかったです」と明かした。
毘沙門が2度目の優勝を飾ったのは2022年のことだが、その会場が今日と同じ仙台サンプラザホールだった。同時開催となった『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2022』を制したYOH&リオ・ラッシュとともに“空前絶後のざんまい"締めを行ったものの、まだコロナ禍だったため、観客は歓声を出せず、あくまで手拍子だけの参加となっていた。
「いつか俺とごっちゃんがこの仙台のメインで勝ち収めた時は、大音量のざんまいをしたいと俺はずっと思っていました。今日大声のざんまい、空前絶後のざんまい、一緒にやっていただいてもよろしいでしょうか?」と観客に呼びかけて、歓声を巻き起こしたYOSHI-HASHIは、テレビ解説席で試合を見守っていたYOHをリングに招き入れる。そして、後藤が中央に立つと、YOSHI-HASHIとYOHがその横で前転し、「はい〜!」の大合唱に。3年越しに“空前絶後のざんまい締め"を決めて、仙台大会を締めくくった。
バックステージで、後藤は「後藤革命軍に入りたいという若手まで出てきた。後藤革命は決して終わってないぞ。毘沙門として今度は4回目の優勝。誰も成し遂げていないその領域に踏み込んでやるよ」と改めて4度目の優勝を宣言。心残りを解消したYOSHI-HASHIも「これで心置きなく4度目の優勝に迎えるよ。いいか、4回目の優勝をした時、どんなざんまいをするのか、楽しみにしておいて」と、4度目の優勝とさらなるざんまい締めまで予告した。
【試合後の後藤&YOSHI-HASHI】
▼後藤「毘沙門本来の姿を取り戻せた、そんな気がする、今日は。今年1年、ずっとシングル戦線で闘ってきて、そんな中でも、ずっと(※右側を指差し)よっちゃんはセコンドについてきてくれた。お客様は俺の背中を押してくれて、今や『後藤革命軍に入りたい』っていう若手まで出てきた。後藤革命は、決して終わってないぞ。毘沙門として今度は、4回目の優勝、誰も成し遂げてないその領域に踏み込んでやるよ」
▼YOSHI-HASHI「(※後藤のコメント終盤にやってくる)OK!」
▼後藤「(※YOSHI-HASHIに)ありがとう!(※と、YOSHI-HASHIとグータッチして立ち去る)」
▼YOSHI-HASHI「これで、心置きなく4度目の優勝に向かえるよ。いいか、4回目の優勝した時、どんな“ざんまい"するのか、楽しみにしておいて」
【矢野の話】「(※オレッグに肩を貸しながらインタビュースペースにやってきて)ああ、アイツら、ちょっとは手加減しろ、この野郎! あー痛え! クソ!(※と、そのまま立ち去る)」
【オレッグの話】「(※後頭部を氷で冷やしながら)ああ、ホントに矢野さん、ありがとうございました。今日は毘沙門に……アー、クソー、メチャ苦しいけど、勝てなかったけど、でも今日の負け方、まあ、まあその負け方、苦しいけど、その負け方によって、いいものを取りますように頑張ります。いいものを取って、『WORLD TAG LEAGUE』優勝して、頑張りたいなと思うんで、まだまだ頑張ります、ハイ」

