
俳優の舘ひろしが11月26日、都内で行われた映画「港のひかり」公開御礼舞台あいさつに、眞栄田郷敦、尾上眞秀、木村大作キャメラマンと共に登壇。仲裁役に徹した撮影現場を振り返る場面があった。
■完全オリジナル脚本で描く12年にわたる運命と絆
同作は、12年にわたる運命と絆を完全オリジナル脚本で描いたヒューマンストーリー。過去を捨て漁師として生きる三浦(舘)は、ある日事故で視力を失った少年・幸太(尾上)を見かける。幸太は両親を交通事故で亡くし、引き取った叔母らに虐待されていた。どこにも居場所がなかった者同士、いつしか年の差を超えた特別な友情を築いていくが、幸太の目を治すための手術の費用を残して、突如三浦は姿を消してしまう。
時は流れ、12年後。無事に目が見えるようになった幸太(眞栄田)は、警察官として活躍する傍ら、恩人である三浦を捜していくうちにある秘密を知る。
■木村大作キャメラマンとの撮影を回顧
登壇した舘は、作品の反響について「皆さんに『泣けた』とおっしゃっていただけているので、そういう意味では良かったかなと思っております。何年ぶりかに突然『見ましたよ』って言ってくれる人もいてうれしかったです」とにっこり。
一方、眞栄田も「『本当にいい映画だった』っていうお言葉をたくさんいただけますし、普段連絡が来ない方からも連絡をいただいたりして。あと、上の世代の方からは『懐かしく感じて、日本映画っていいよな』というような声もいただいています」と明かした。
また、木村キャメラマンとの撮影について、舘は「雨のシーンとか雪のシーンは圧巻です。これこそ木村ワールドかなという気がしました。僕らは、そういう状況を作ってくれると、お芝居しなくていいっていうか、その中に立っているだけでお芝居が成立しちゃうというか。そんな感じですごくやりやすかったです」と回顧。さらに、眞栄田は「本当にいつもエネルギッシュで、活気にあふれた現場でした」と振り返った。
■舘ひろしが仲裁役「まぁ、まぁ、まぁ…」
そんな中、尾上が「(藤井道人)監督と揉めてたっていうか…」と暴露すると、木村キャメラマンは「眞秀くんが正直に言ってくれたんで、1つだけお話しますけど」と前置きし、あるシーンでエキストラに向かって「バカヤロー!」と檄を飛ばすと、藤井監督から「パワハラになります」と注意を受けたが、別のシーンでは監督が子役たちを「バカヤロー!」と怒っていたので、「監督が言っちゃ駄目でしょう」と注意すると現場が沸いたというエピソードを披露。
加えて、「舘さんは、その2人の間に入って、うまく中和してくれるわけです。そういう役目を担ってたんです」と語った。
すると、舘は「『まぁ、まぁ、まぁ…。まぁ、まぁ、まぁ…』って、芝居なんかしてる暇はないですね(笑)」とコメントして爆笑をさらった。
◆取材・文=原田健

