『WORLD TAG LEAGUE 2025』宮城・仙台サンプラザホール(2025年11月26日)
Aブロック公式戦 ○エル・デスペラード&石川修司vsタイチ&小島聡×
デスペラードが小島を逆転の丸め込みで破り、デスペラード&石川がタッグリーグ2勝目。白星を先行させたデスペラードは「1・4でダブルヘッダーしてやる」と予告した。
今回のタッグリーグにおいて注目のチームとなったデスペラード&石川は、開幕戦で矢野通&ボルチン・オレッグに逆転負けを喫したものの、2戦目では鷹木信悟&ドリラ・モロニーの強力タッグを撃破。勢いを掴んで、仙台大会に駒を進めてきた。
3戦目の相手は同じく1勝1敗のタイチ&小島。石川と小島は2023年に全日本プロレスで行われた王道トーナメントで対戦し、小島が勝利しており、石川にとっては2年越しの雪辱戦となった。
石川と小島の肉弾戦で幕開け。どちらも大胸筋を動かして歓声を呼び込む。元鈴木軍のタイチとデスペラードも火花。デスペラードはタイチが負傷している左ヒザを狙い撃ちにしたものの、タイチはうるさいとばかりにジャンピングハイキックを叩き込み、KO寸前に追い込んだ。その後も代わる代わるにデスペラードを攻め立てる。
デスペラードがタイチの左ヒザに低空ドロップキックを見舞って一矢報いると、石川が躍動。2人まとめて同じコーナーに追い込み、串刺しラリアットを叩き込むと、タイチにはダイビングフットスタンプを浴びせた。打撃戦になると、タイチも押し返すが、ラリアットは相打ちに。直後に石川はランニングニーを連発してチャンスをこじ開ける。すかさず石川はジャイアントスラムの構えに。だが、振り払ったタイチが意地のバックドロップでぶっこ抜き、ここは痛み分けとなった。
両軍代わると、小島がマシンガン逆水平、「いっちゃうぞ、バカヤロー」からのダイビングエルボードロップとたたみかけてデスペラードを圧倒。次々に攻撃を重ねる。デスペラードも真っ向からスピアーを突き刺し、石川ばりに「投げるぞ、オイッ!」と叫ぶが、ピンチェ・ロコは不発に。スキを突いてタイチがバズソーキックをデスペラードに放つと、石川を分断。決定機を掴んだ小島はラリアットで勝負に出る。こん身の一撃がクリーンヒットしたものの、石川がタイチの体をぶん投げて強引にカットに入った。
ならばとタイチ&小島はサンドイッチラリアットをぶち込んで石川を場外に排除。小島は串刺しラリアットから自らロープに飛び、再度のラリアットでダメ押しを狙う。だが、ギリギリで回避したデスペラードが強引に丸め込んで、逆転の3カウントを奪った。
敗北寸前でデスペラードが白星を獲得。勝利したものの大の字になったデスペラードを石川が担いでバックステージへ。一方、敗れた小島はうなだれるばかり。それでもタイチとは握手を交わした。
バックステージでも大の字になったデスペラードだったが、「これが勝者の姿です。全力で、全身全霊で勝ち獲りました」と改めて勝利をアピールする。石川が「勝ち越し、これで。優勝見えましたよ!」と叫ぶと、デスペラードも「もちろんだ! 優勝して、1・4でダブルヘッダーをやってやる」と豪語した。
1・4東京ドーム大会ではすでにSHO、藤田晃生、石森太二と「IWGPジュニアヘビー級次期挑戦者決定4WAYマッチ」が決定しているデスペラードだが、11・24町田大会では石川から「優勝して1・4東京ドームで一騎打ち」を熱望された。その時は困惑していたものの、今大会では一転して前向きに対戦を受け入れたと思いきや、「石川さんとのシングルを小島聡にお任せします」と小島に譲る構えも見せていた。
【試合後のデスペラード&石川】
▼デスペラード「あー!(※と、床にうつ伏せになる)」
▼石川「デスペさん! (※デスペラードの背後から)デスペさん!」
▼デスペラード「これが、(※体を捻って顔を正面に向けながら)これが、これが勝者の姿です。全力で、全身全霊で、(※片腕を上げて)勝ち獲りました!」
▼石川「おー、素晴らしい!(※デスペラードの上げた手を掴んで)ありがとうございます! 勝ちました! 2勝目! 見えた、見えた! 勝ち越し、勝ち越し、これで! 優勝、優勝見えましたよ! おーし!」
▼デスペラード「もちろんだ! 優勝して、優勝して、1・4でダブルヘッダーしてやる」
▼石川「おう!」
▼デスペラード「それと石川さんとのシングルを小島聡にお任せします」
▼石川「何でやねん! 小島、タイチ、オイ、素晴らしかったよ。ホント9割9分9厘やられそうだったけど、デスペさんのこの閃きとこの頭、この頭の良さ、これで勝ちました」
▼デスペラード「よけたら何とかなるかなと思ったら、勝手に転んでたんで、何とかなりました!」
▼石川「よーし! あの野郎! もう今日で消そうと思ったけど、消えないな、アイツ」
▼デスペラード「(※起き上がりながら)消えませんね」
▼石川「よし、帰りましょう! ヨイショ!(※と、デスペラードを担いで立ち去る)」
【タイチの話】「少しずつ、もう遅いかもしんねえけど少しずつ、手応えは感じてんだ。今日は次につながるだろう。あとは小島さん次第だ。でも、今日は小島さん、強かったと思うよ。次に期待してるよ」
【小島の話】「(※カメラの前に立ってもしばらく荒い息を吐いて)クソッ……ハァハァ、このままで、終わってたまるか!」

