またしても敏腕代理人の「餌食」になってしまうのか。
ポスティングでのメジャーリーグ移籍が容認された巨人・岡本和真内野手と西武・今井達也投手の代理人は「吸血鬼」の異名を持つスコット・ボラス氏。これにメジャーリーグジャーナリストは、懸念の声を上げるのだ。
「ボラス氏は契約を締結した年俸の5%の手数料を取りますが、そのため交渉球団に極めて高額な要求を出すことで有名。出場機会、住環境、待遇よりも巨額契約のみに執着する代理人と、現地では言われています」
ボラス氏の顧客であるレッドソックスの吉田正尚は5年9000万ドル(約122億円)の大型契約を結んだが、チームにフィットせず補欠扱い。さらに巨額契約が足枷となり、他球団へのトレードを実現できないまま塩漬け状態で、いつしかベンチを温める日々を過ごした。
今井や岡本は、高騰が予想されるカネだけを追い求めるのはやめ、レギュラー確約契約や住みやすさ、働きやすさを求めるのが賢明かもしれない。前出のメジャーリーグジャーナリストが内情を明かす。
「ボラス氏は今井をヤンキースあたりの富豪球団に売り飛ばそうと考えていますが、残念ながらヤンキースには有望な先発投手がたくさんいます。ヒジのケガを治療しているエースのゲリット・コールとカルロス・ロドンは5月頃に復帰し、クラーク・シュミットも夏に戻ります。そうすると、ローテーション枠は満杯になり、今井の働き場はなくなります。最初は1年ローテを確約してくれる球団に行った方がいいでしょうね」
2006年の松坂大輔のメジャー移籍交渉においても、ボラス氏はレッドソックスに巨額要求を突きつけ、交渉は大いに難航。見かねた松坂本人が交渉期限3分前に「カネよりも入団をさせてくれ」とボラス氏に詰め寄って要求ストップをかけ、寸前で交渉成立となった。
ボラス氏による交渉においては金銭ではなく処遇等を考えないと、大変ことになりそうである。
(高橋裕介)

