ストーブリーグが本格化し、プロ野球の勢力図が動き始めている。今オフは日本ハムの松本剛が巨人へ、DeNAの桑原将志が西武へと移籍し、外野手の動きが一段と活発になった。「次」は誰かといえば、楽天の辰己涼介だろう。
11月22日には「楽天イーグルス ファン感謝祭2025」に参加し、ファンと交流する姿を見せた。去就について問われると、
「特に何もない。自分でもどうなるかわからない」
交渉状況や決断の時期など具体的な情報には触れず、現段階では結論を急がない姿勢である。
辰己は5年連続ゴールデン・グラブ賞を誇る守備の要で、2024年にはリーグ最多安打のタイトルを獲得。能力の高さは誰もが知るところだ。ところが今季は打撃が安定せず、評価が揺れている。それでも28歳、年俸1億3000万円という条件を考えると、本来は複数球団が名乗りを上げても不思議ではない素材だ。
とはいえ、FA市場での評価はストレートにはいかない。辰己はFA選手のBランクであり、獲得先の球団には人的補償や金銭補償が発生する。そもそも本人はメジャー挑戦の意志を示しており、移籍しても数年後にポスティング移籍を訴えるかもしれない。
野球解説者の高木豊氏は自身のYouTube動画で、辰己のFAに言及している。
「100安打に届かない状態では、手を出しにくい。FAしても自分の首を絞めるだけ」
2022年から2024年には3年連続で100安打超えを記録しているが、今季は88安打(打率2割4分)に終わっている。昨年の158安打から半減に近い失速ぶりだ。
ただ、これまでの実績や年齢を踏まえれば、まだ伸びしろは期待できよう。例えば桑原の流出でセンターが空いたDeNA。あるいは岩田幸宏がレギュラーに定着し始めた段階のヤクルトは、増田珠や並木秀尊がまだ競争途上の立場。辰己が加われば即戦力としてスタメン争いに入り込む余地は大きい。
残留か移籍か、さらには海外挑戦まで含めて、結論に至るまでにはまだ時間がかかりそうだ。次に大きなニュースとして名前が挙がるのは、いつになるのか。
(ケン高田)

