「ダメもダメじゃない」という番組コンセプトが好き
藤井:
僕は「クイズ!頼まれなかったメニューはどれだ?」が好きです。『土曜はダメよ!』を立ち上げた23年前から変わることなく、番組の大きな柱は「ダメなものも、ダメじゃない」ということで、光を当てるのがコンセプトなんです。フットボールアワーのふたりがロケに行ってくれていた「ギョーテン美人!ダメットさん!!」もそうなんですけど、いわゆるダメとされているものを「そうじゃない」とする考え方がとても好きです。
やさしいコンセプトですね。
藤井:
「クイズ!頼まれなかったメニューはどれだ?」も、見方によればネガティブな印象になるかもしれないですよね。でもそれをクイズにして、レースにして、出演者の皆さんが興奮しながら盛り上がれるのがすごいです。あと、お店の方から「この日はたまたま頼まれなかったですが、普段は愛されているメニューなんです」とか、「大好きなメニューなので、ここにも光を当てたいんです」と、普通のインタビューとはまた違う切り口でのお話が聞けるので、すごく受け皿が大きなコーナーだなぁと思います。
それが「土ダメ」の長く愛される理由なんですね。
藤井:
今回の5分拡大もありがたいですし、普通に20分拡大とか、何だったら日曜日に放送されることもあったり、本当にフレキシブルでサステナブルで無駄がない番組です。それに、先ほどもお伝えした通り「ダメなものに光を当てよう」というコンセプトだからこそ感じられる思いがたくさんあって、何が一番好きってそれでいて「何も残らない」というか(笑)、そこが僕は説教臭くなくていいなと思います。毎回、収録でスタッフや出演者の皆さんとお会いできるのが楽しみで……。
YOU:
ね~。年を重ねたわね(笑)。
藤井:
若いときはそんなことが楽しみになるなんて思ってもみなかったので、しみじみします。そういうことを感じさせてくれる「土ダメ」に出演できていることが誇りです。
写真/anna 取材・文/中野純子

