WSBKで3度タイトルを獲得しているトプラク・ラズガットリオグルは2026年にプラマックからMotoGPにデビューするが、初年度の目標は同じヤマハ陣営のエースであるファビオ・クアルタラロと戦うことだとマネージャーが語った。
ラズガットリオグルは今年10月に、BMWでの2度目のチャンピオンに輝いたばかりだが、それから約1ヵ月後にはバレンシアテストでMotoGPの公式テストに姿を表した。
バレンシアテストでラズガットリオグルは53周を走行し、最終的に1分30秒667の18番手タイムを記録。このタイムはテスト最速のラウル・フェルナンデス(トラックハウス)からは約1.3秒差だが、ヤマハ陣営としては、アレックス・リンスとジャック・ミラーを上回るモノだった。
なおヤマハのエースであるクアルタラロは、1分29秒927をマークしており、陣営内でも飛び抜けた速さを示していた。
このテストを終えた時点で、ラズガットリオグルはまだコメントを残していない。彼にはまだBMWの契約が残っているため、メディアの前でヤマハについて話すことができないためだ。
そのため他の人間に話を聞くしかないが、ラズガットリオグルのマネージャーも務めているWSSの2度王者であるケナン・ソフォーグルは、ルーキーイヤーにクアルタラロと互角の走りをすることが目標になると、大きな目標を口にした。
「もちろん、MotoGPについて何かを言うのは難しいが、ヤマハ勢4台の中で、我々はトップに立ちたいと思っている」
MotoGP公式中継で、ソフォーグルはそう語った。
「これは大変なチャレンジだ。ファビオはこのパドックでもベストライダーのひとりだからね。しかしトプラクが彼と戦えることができれば……それが我々の1年目の目標だ」
なおラズガットリオグルはバレンシアテストの直前にも、短い時間ながらMotoGPマシンをテストしていたため、厳密には今年2度目のテストではあった。
ソフォーグルはラズガットリオグルが新型V4マシンでの転倒リスクを考慮し、特に慎重に走らせていることで、まだ本来の走りを発揮できていないと指摘した。
「ラップタイムを見てみると、トプラクは1.5秒遅い。しかし、彼の走りを見ていても、『我々のトプラク』の姿ではないんだ。使えるバイクが多くないこともあって、彼は少し怖がっていた。今のところ、V4マシンは1台しか割当がない」
「今のトプラクは慎重になっていて、ミスをかなり怖がっていた。それでも、あのタイムを出している」
「数回のテストを経れば、おそらく真のトプラクの姿を見ることができるだろう。ブレーキングからマシンをスライドさせ、さらにプッシュしていく姿をね。今のところはプッシュはしていないが、かなりうまくやっていると思う」
「まだすべき事は多い。しかし今の走りを私としてはかなりポジティブに見ている」
ラズガットリオグルのMotoGP転向に対しては、適応には時間が必要だろうと見る向きが多い。ただ、彼のマシンのフロントエンドを扱う類稀な才能から、最終的には成功するとも言われている。
ブレーキングが非常に強力なことで知られるラズガットリオグルは、MotoGPでその走りを再現できるのか? ソフォーグルはそうした疑問について、自信ありげに答えた。
「MotoGPではできないと、多くのひとは考えている。しかし(WSBKと同じような)ブレーキを見せてくれることを、誰もが知るだろう」
「スーパーバイクに彼が来る前は、彼のように乗るライダーはひとりもいなかった。彼はいつも我々のことを驚かせてくれていたし、MotoGPマシンで何ができるかを示して皆を驚かせてくれるだろう」
「これからMotoGPパドックのひとたちは驚かされることになる。トプラクは素晴らしいスキルを備えており、多くのことを理解しているんだ」

