押見修造原作の漫画「惡の華」が来年4月にテレビ東京でドラマ化される。作品のあらすじはというと…。
ボードレールの詩集「惡の華」を愛読していることで、自分は他のクラスメートとは違うと思い込んでいる少年・春日高男は、ある日、ひょんなことから憧れのクラスメート・佐伯奈々子の体操着を盗んでしまう。しかし、その光景を見ていたクラスメートの仲村佐和によって、春日は翻弄され、自分も知らなかった〝自分″と向き合っていくように――。
今回、鈴木福(春日)とあの(仲村)のW主演が発表されたのだが、「眼鏡をかけた仲村(あの)がSっ気たっぷりの視線を向けて、困惑顔の春日(鈴木)の頭に手を置く」といった雰囲気の宣伝画像を見て、今からもう楽しみで仕方がない。
本作は2019年に映画化され、そちらでは春日を伊藤健太郎が、仲村を玉城ティナが演じており、2人ともなかなかのハマり役だったのだが、それ以上に福くんとあのちゃんという、こちらのイメージしていた「春日」と「仲村」そのまんまのキャスティングに、期待値はすでにMAX。特に「無垢な悪意」を全身から発しているようなあのちゃんの「仲村」には、ちょっと鳥肌が立った。
そんなあのちゃんの「無邪気な子供が笑いながら虫の足を1本ずつむしり取る」かのような「微笑ましい残酷さ」を堪能できたのが、11月17日と24日の深夜に放送された「あのちゃんのひろゆき行ってきて!」(テレビ東京系)だった。
「あのちゃんの『やってみたいけど、色々な事情があってできていない願望』をひろゆきが代わりに叶える」がテーマのこの番組。リモートで繋がったフランス在住のひろゆきに、あのちゃんが「髪色を青とピンクにしてきて」「アンチと直接対決してきて」などの願望(というか指令)を伝え、ひろゆきがそれに応えるべく、日本でロケをするのだが…。
11月24日の放送は、万引き被害に悩むスーパーにひろゆきが赴き、持ち前のズル賢さを活用して万引きを実行(いいのかよ!)。その結果、判明した店側の盲点を指摘し、今後の防犯に役立ててもらう、というものだった。
冒頭からあのちゃんに「ひろゆきって、頭いいけどイヤな奴っていう(イメージがある)。だから困ってる人のところにひろゆきを派遣したら、意外と役に立つんじゃねえかなと」と散々な言われようだが、ひろゆきは苦笑いするだけで、反論はなしだった。
それにしても、この番組でのひろゆきといい、粗品といい、有吉弘行といい、あのちゃんに一様に甘い&弱いのはなぜだろう。
粗品はたとえ先輩であろうと、自分が「面白くない」と思う芸人には舌鋒鋭く罵倒しまくるのに、あのちゃんとYouTube動画で共演する時はデレデレ。その仲良しぶりが「交際してるのでは」との噂を生むほどだ。
有吉も「紅白歌合戦」のMC以外では相変わらずの毒舌を発揮しているのに、あのちゃんに対しては「しょうがないなぁ」「なんだよぉ」などと笑いながら、肝要な対応をとっている。
発言の内容が正論か暴論かは別として、弁が立って人を論破することを喜びとしているような人間には往々にして「あのちゃんのような子にいたぶられたい」というMっ気が隠されているのかもしれない。
(堀江南/テレビソムリエ)

