この「時差」が意味するものは…。
ドジャース・大谷翔平がWBC参加を表明したのは、現地時間11月24日。インスタグラムに「日本を代表して再びプレーできることを嬉しく思う」と記した。これを受けて、日本人メジャーリーガーを多く選出するプランだった井端弘和代表監督やNPBスタッフは安堵したという。
「MVP受賞後の11月13日、大谷は米メディアにWBC出場の可否を質問され、『球団とどうなるかという連絡を待っている』と答えています。大谷は記者団の質問には正直に答えるタイプですし、出場の許可をもらったのは、MVP受賞から11月24日までの間。大谷の性格を考えると、許可が下りてすぐにインスタを更新したと思われます」(アメリカ人ジャーナリスト)
しかし「11月13日以降に話し合い、24日に許可が出て」の流れとは合わない情報が。WBCを独占配信するアメリカの大手動画配信サービスNetflixが、11月26日から公式SNSで大谷のインタビューを公開した。内容は「WBC大会は二刀流での出場となるのか」。大谷は「先発投手兼DH」と「DHのみ」だけでなく、試合途中からのDH解除の可能性など、あらゆるパターンを想定していると答えている。この収録が「MVP受賞直後に行われた」というのだ。
もしその通りならば、大谷はWBC出場に関するドジャースとの話し合いをMVP受賞の前後に終えており、11月24日まで公表を控えたことになる。
「大谷が参加を表明しても、すぐに追随する日本人メジャーリーガーは出ませんでした。発表するまでの間、大谷は他の日本人選手を誘っていたのかもしれません」(前出・アメリカ人ジャーナリスト)
米メディアの見解としては「大谷はWBCでの二刀流出場は厳しいのではないか」というものが支配的だ。その理由はワールドシリーズでの疲労に尽きるが、同様に「山本由伸は出ない方がいい」との声は多い。疲労の度合いで言えば、第6・7戦で連投した山本がより高い。「WBC出場が大きなケガにつながらないか」との懸念があるのだ。
NPB関係者が言うには、
「WBC招集の可能性があることは、日本人メジャーリーガー全員に伝えた」
ところが出場の返事をした日本人選手は「大谷ひとりだけ」だ。
「日本人選手の中には『WBCに出て、メジャーリーグの各スカウトにアピールしたい』と考えている者もいます」(NPB関係者)
であれば…となおさら思うのだ。
山本、佐々木朗希などは、もうアピールの必要がなくなった。12月の交渉次第では村上宗隆、岡本和真にもその必要がなくなるだろう。所属チームとの兼ね合いでまだ出場を表明できない日本人メジャーリーガーがいると思われるが、大谷に追随する選手が出ないことが、やはり気になって仕方がない。
(飯山満/スポーツライター)

