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金メダリストの原点は「好き」を伸ばした恩師の教え。自己肯定感を育んだ「ほめられた経験」

金メダリストの原点は「好き」を伸ばした恩師の教え。自己肯定感を育んだ「ほめられた経験」

人は、好きなことをやるために生まれてきた

苦手なことを克服させたい、または本人のためと思って敷いたレールの上を走らせたいという保護者がいるかもしれない。しかし、それには弊害しかない、と杉山先生は断言する。

杉山:注意したいのは、子どもに苦手なことを克服させようとすることです。片づけや朝が苦手だとか、嫌なことは後回しにする、というのは、そもそも生まれつき。子ども本人に直そうなんてモチベーションはありませんから、はっきり言って、親の育て方やしつけでは変わりません。

佐藤:そうなんですね。たしかに、僕も苦手なことには向き合ってこなかったです。

杉山:ところが、親がどうにかしようと思っちゃうと、叱る回数が増える。すると、子どもの自己肯定感はボロボロ、親子関係も悪くなる。そして、やってみたいことがあっても、「どうせだめだろうな」と思って、一歩を踏み出せない大人になっちゃうんですよ。

佐藤:僕の競技でいうと、最初に取り組んだのが、400mと1500mという好きな種目でした。でも、パリ大会のメダルイベントから1500mが除外されたんです。リオ、東京とメダルが2個ずつだったのに、パリで1個になるのがどうしても嫌だったので、大っ嫌いだった100mもやろうと決めた。いまでは嫌い、苦手という感情がどんどん薄れていっています。

杉山:自分で決めたことだから、がんばれるんだよね。片づけや時間管理も、大人になって達成したい夢や目標ができて、そのために必要ならできるようになるんです。それと同じだよね。

佐藤:僕も「自分がやってやるんだ」って主体的に動いたことで、初めて切り替えることができたと思います。

杉山:習い事や受験だって、本人が主体的に取り組むことがめちゃくちゃ大事です。なぜなら、子どもの人生は子どものものだから。いまだに勝手にレールを敷く親がいるんだけど、それは子どもの人生を搾取していることになるんです。人間は、自分が「好き」「やりたい」と思ったことを自分からどんどんやっていくのが一番幸せだし、そのために生まれてきたと思うんだよ。だから、親は監督やコーチではなく、応援団であってほしいよね。

佐藤:僕も、改めて杉山先生にたくさんほめてもらったり、両親に応援してもらったからこそいまがあるんだと、つくづく思っています。杉山先生は僕の恩師です。本当にありがとうございます。

恩師にメダルをかけてパチリ!

杉山先生と出会い、自分の「好き」にとことんチャレンジできるようになったおかげで、佐藤は日本を代表するパラアスリートとなった。「ほめる」「応援する」ことがいかに大切か、佐藤の生き様が体現している。

<続編は、12月5日(金)公開予定です>

text by TEAM A
photo by X-1

配信元: パラサポWEB

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