日本で1991年に公開された本作は、主人公ケビン役のマコーレー・カルキンを一躍スターダムに押し上げた空前の大ヒット作。監督を務めたクリス・コロンバスは、のちに「ハリー・ポッター」シリーズの監督も務めており、子役の表情豊かな姿を引きだすのが巧みな名匠として知られている。脚本家として『グレムリン』(84)、『グーニーズ』(85)を担当、製作総指揮のスティーヴン・スピルバーグから太鼓判を押されている。その後、監督として『ホーム・アローン』、『ホーム・アローン２』(92)、『ミセス・ダウト』(93)など、コメディー映画を次々と大ヒットさせた。
本作では、悪役の泥棒たちも大人気。兄貴分のハリー役には名優ジョー・ペシ。アメリカでは本作と同年に公開されたマーティン・スコセッシ監督のマフィア映画の傑作『グッドフェローズ』(90)でアカデミー賞助演男優賞を獲得し、同じく『カジノ』(95)、セルジオ・レオーネ監督の大作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(84)でもマフィアを演じたギャング映画の重鎮だ。もう一人、弟分のマーブ役は、ダニエル・スターンが担当。エミー賞に輝いたテレビシリーズ「素晴らしき日々」では主人公ケビンの後年の声とナレーションを務め、日本では『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(93)と同時上映されたティム・バートン監督の『フランケンウィニー』(84)で主人公の父親を演じている。
そんな泥棒たちを、斬新かつ痛快なアイデアで撃退していくケビン少年の活躍は、何度観ても楽しめること間違いなし。クリスマス映画の大定番をぜひ自宅でじっくり楽しんでほしい。
文/鈴木レイヤ