ランド・ノリス、オスカー・ピアストリのマクラーレン勢によるドライバーチャンピオン争いの構図に変わりはないと思われていた今季のF1。しかし、後半戦に入ってマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が驚異的な追い上げを見せており、第22戦ラスベガスGPで状況がにわかに変わった。
この市街地レースでは、2番グリッドのフェルスタッペンがスタート直後にトップに立ち、最後までポジションをキープ。ポールポジションのノリスも2位でフィニッシュしたため、ノリスの圧倒的有利は変わらないはずだったが、レース後に車両規定違反でなんとマクラーレン勢が失格に。フェルスタッペンとピアストリは同ポイント(366)で並び、ポイントリーダーのノリスとの差も24にまで縮まった。
残り2戦。今週末のカタールGPではスプリントも実施されるため、この「2.5レース」での3者によるポイント争奪戦はこれまで以上に熾烈を極めるだろう。ノリスがカタールでライバル2人とのポイント差を26点以上に広げてしまえば、戴冠は決定するが、今季ここまでの過程を振り返れば、最後にまた新たなドラマが生まれる可能性も否定できない。
スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は、この最後の「三つ巴」において何がタイトルの行方を左右するのかを特集している。ポイントとしてまず挙げたのが、ドライバー体制だ。絶対的エースがいるレッドブルと違い、マクラーレンはチームメイト同士が争いの当事者となるため、「両者には確実に緊張が生まれているはず」で、その戦いには「リスクが伴う」という。
また、タイトル争いの「経験」の重要性も挙げ、マクラーレン勢が「未知の領域」にいるのに対し、フェルスタッペンは昨季までに4年連続で王座獲得を果たした実績がある。ノリスは前述の通り、数字的に有利な状況にあるが、同メディアは「少し慎重に走ったり、リスクを減らしたりすることが、逆にミスの原因となりうる。とりわけ初のタイトル争いに臨むノリスとピアストリにとっては、なおさらである」と指摘する。
また、「予選」の重要性も強調しており、「サマーブレイク以降、7戦連続でポールシッターがレースを制した。この流れが止まったのはラスベガスGPだが、フェルスタッペンは実質全周回でトップを守っており、トップ争いでのオーバーテイクがいかに難しいか証明している」と説明。そして残り2戦についても「カタールとアブダビはどちらもオーバーテイクが難しいサーキットであり、予選には大きなプレッシャーがかかる」と予想した。 そしてレース全体についての展望では、「マクラーレンの今季の大きな強みは、中高速コーナーであり、理論上はカタールとアブダビは合っている」としながらも、「フェルスタッペンは直近7戦中5戦で最高のペースを保ち、4戦で勝利。それらは、全く異なる特性と条件のサーキットで達成されており、レッドブルはマクラーレンと同等、あるいはわずかに劣るという程度かもしれない」との見解を示している。
その他のファクターとして、他のライバルの存在も挙げられており、ジョージ・ラッセル、キミ・アントネッリのメルセデス勢が上位に割って入り、タイトル争いに大きな影響を及ぼす可能性も示唆。また、フェラーリも「パフォーマンスを最大化できれば」という条件付きながら、関わってくるはずだという。
ちなみにタイトル争いからは無縁ながらも、レッドブルの一員である角田裕毅については、「フェルスタッペンを助けるため、予選Q3でのスリップストリームの提供や、レース戦略で役割を果たすことが求められるが、角田は直近5戦でQ3進出を逃しており、また決勝でも最初のピットストップを迎える時、ピットイン後の1~2周でマクラーレン勢を抑えられるほど近くにいない......2021年アブダビGPのセルジオ・ペレスとは違って、だ」と現時点で“戦力”としての期待は低い。
しかし続けて同メディアは、「自身のF1での未来を確保するためにも、角田は2021年の終盤にペレスが見せたように、レッドブルにとって戦略的な存在になる可能性はある」とも綴っている。
角田はレッドブルでは様々な要因で結果を残せず、フラストレーションを溜め続けてきた。このチームの最も重要な局面において最大の貢献を果たし、自身の価値を大いに高められるかどうかも、タイトル争い同様に興味深いところだ。
構成●THE DIGEST編集部
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