日常使用では、ほとんど違いは感じない
日常的に使っていると、筆者のレベルではEOS R6 Mark IIとMark IIIの差はほとんど分からない。正直、EOS R6 Mark IIで問題ないと感じる。

解像度が高くなったところで、こうしたウェブサイトに掲載される写真の解像度は非常に低く、圧縮がかかっている。たとえば、このdig-itの写真の掲載解像度は1000×667だ。多くのウェブメディアがこのぐらい(中には「横3000ピクセル以上で下さい」とおっしゃるメディアもあるが)。
紙の本を作っている時には、350dpi以上が原則だったので、A4見開きの写真には計算上約6000ピクセル必要になる。EOS R6 Mark IIではギリギリということになるが、そもそも自分で撮った写真を本で見開きで使うことはない。そんな写真ならカメラマンに任せる。
というわけで、実際のところ、筆者は今回実現した解像度は必要としない。みなさんはどうだろうか?

唯一必要とするのは、クロップして使う場合だ。たとえば、遠過ぎるところにいるティム・クックを撮って、その写真を大きくトリミングして使う場合には解像度があった方がいい。足で寄るのが基本とはいえ、そういう時には、取材用の席が指定されていたりするのだ。
そういう場合は、たしかにEOS R6 Mark IIIは有利だろう。
厳密に比べると、たしかにMark IIIの方が解像感が高い
解像度と、暗所性能を試すために丸の内で夜景を撮ってみた。
まずはEOS R6 Mark II。

続いて、EOS R6 Mark III。

うーん。筆者の目ではほとんど変わらない。厳密に言えば違うのだろうけれど、少なくともウェブに掲載するサイズでは違いは分からないだろう。
では、ThunderVoltの掲載サイズ1000×667でピクセル等倍になるようにクロップしてみよう。
まず、こちらがMark II。

そして、Mark III。

ちなみに両方を等倍で切り出すとIIIの写真の方が解像度が高いから表現する範囲が狭くなるので、IIを等倍で切り抜き。IIIをそれと同等のエリアということで切り出した。つまりIIIの方が多くのピクセルで撮ったエリア(を圧縮してる)ということになる。
ここまで拡大すると、多少差が出る。写真に写ってる下から2番目のフロアの服のディテールが細かく見えるし、その上のフロアの天井もIIIの方がきれいに見える。しかし、差はこのぐらい。解像度対決では、筆者の使い方では、決定的な差ではないように思う。