
2025年にデビュー10周年を迎えたスリーピースバンド、Mrs. GREEN APPLEが、ライブフィルムとドキュメンタリー映画の同時公開を記念して、11月29日に都内で舞台あいさつを実施。ステージに登壇した大森元貴、若井滉斗、藤澤涼架が、観客に思いを語った。
■日本人アーティストとしては史上初
全国公開される映像は、横浜・山下ふ頭の特設会場で行われた野外ライブフィルム「MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE 〜FJORD〜 ON SCREEN」と、Mrs. GREEN APPLEを知ることができる初のドキュメンタリー「MGA MAGICAL 10 YEARS DOCUMENTARY FILM ~THE ORIGIN~」の2作品。2作同時公開とライブフィルムのIMAX(R)上映は、日本人アーティストとしては史上初となり、話題となっている。

■大森元貴、ライブの映画化に「作品として届けるべき」
ライブステージに立った瞬間を聞かれた大森は「5万人がなかなか一堂に集結することはないので、ビックリしました」と話すと、ライブについて「てんこ盛りですよね、やれることを全部やりましたし、冒頭でアンコールのような移動を見せましたから」と振り返った。
ライブを映画にした理由を聞かれた大森は「アニバーサリーでデビュー10周年の大事なライブだったので、多くの人に見てもらいたいっていうのと、改めて作品として届けるべきだなと思いました」と回答。
映像を見た若井は「映画ならではの発見がありましたね」と発言し、「こんなところでこんな表情をしていたんだって。ステージに立って始まる直前の僕の顔とか、ライブ当日では発見できなかったことが映像には伝わっているな」と当事者ならではの感想を口にした。
若井の感想を聞いた藤澤は、「自分たちのライブって、自分たちで体感できることがないので、ライブフィルムにしたことで『FJORD』の中にいるなって感動しました。しかも、やったライブではあるんですけど、このライブフィルム自体が新しい体験になっているなって感じて、ライブ自体行ったことがない人でも楽しめるものになっているなと思いました」と出来栄えを絶賛した。
キーワードになっている「全席最前列」について大森は「ミセスが目の前にいるなって僕らですら思ったので、感じてもらえるのではないかと思います。どの席からもライブは楽しめるようにしているつもりですが、内容を見てみると、キャッチコピーに恥じない内容になっているなと思いました」と話し、観客に問いかけると大きな拍手に笑みを浮かべた。
その後、300枚のパネルの写真を見て3人で感想を言い合うと、大森はドキュメンタリー映画を作ったことに触れ「やっぱり映画の尺じゃないと表現できないことや、ディテールが伝わりにくいこともたくさんありました。多くの人に見ていただきたいと思っていて、私たちも生き物なんだなって、奥行きをしっかり見せる機会だと思って作りました」とオファーを受けた思いを打ち明けた。
また、互いのインタビュー映像を見て大森は「若井が冗舌に話している」と笑いを誘うと、若井は「メンバーの前では言えないこととか、メンバーそれぞれの本音が込められているなと思いました」とコメント。藤澤は「僕自身が話しているのを見ると小恥ずかしい」と明かし、「メンバーそれぞれをいい形で言い表している瞬間もあって新鮮でした」と口にした。


■藤澤涼架、作曲映像に「なおさらグッとくる」と反省も告白
曲作りの話になると、当初撮影することに消極的な意見だったことを三人が告白。藤澤は「やめたほうがいいという話はしましたね。僕らメンバーにもゼロから曲を作る瞬間は見せたことはないですし、元貴が作る楽曲を大事にしているので、その根幹の部分を見せるのは、どういうことなんだろうって」と悩んだことを話す。
すると、大森は「僕も人で、魔法を使っているわけではないので、全部をすり減らして作っている。それぞれにストーリーがあるように、楽曲に血が通っていることを思うと、失うものもあるけど得ることもある決断なのかなと思って、OKしました」と胸の内を明かした。
作曲の映像を目にした藤澤は「Mrs. GREEN APPLEとして作曲しているんだという思いが、映像から感じました。音を入れる中でミセスとして鳴らしている情景が伝わってきて、それをこのスピード感でやっているのかと思ってびっくりしました」と驚く。
さらに、藤澤は「一つ一つが当たり前じゃないんだなと思いましたし、自分のパートがこうやって生まれていくんだと初めて見たので、なおさらグッとくるものがあって、反省する部分もありました。きっと皆さんも今まで感じたことのないミセスと元貴に対しての思いが生まれてくるんじゃないかなと思います」と語った。
改めて感想を聞かれた大森は「ドキュメンタリーの良し悪しではなく、本来見せちゃいけないものを見せているので、どういう形であれ、語り継がれてほしいですね。物を作ることはとてつもない聖域だと思うので」と悩みながらも答えた。
最後に、大森は「愛情に満ちたチームで二人がいなければ楽曲を作れていないと思いますので、それぞれの不器用でひねくれた部分や愛情が届けばいいなと思います」と吐露し、観客に向けてメッセージを送った。

◆取材・文=永田正雄

