「少しアレンジをするだけでパットが上手くなる」と吉本コーチ。そこでパットの調整のしかたを状況ごとに解説していただきました。
「想定外」の転がりに対するちょっとした保険
パッティングのストロークは、できるだけ機械のように、正確かつリピータブルであるべきだというのがゴルフ界の常識ですが、じつは本当のパット巧者は、状況によって打ち方を微妙に変えながらグリーン上のさまざまな状況に対処しているんです。
理論上は、いつも同じインパクトで打つことが理想ですが、実際はグリーンの傾斜や芝の長さなどはさまざまで、理想のストロークをしても「思ったよりも転がらなかった」「思ったよりも切れた」というように、想定外の転がりをすることはめずらしくありません。

そういったイレギュラーを防ぐために有効なのが、パターのインパクトロフトを立てたり寝かせたりしてボールの転がりを調節するテクニックなのです。
ロフトが変わればインパクト後のボールのキャリーの量が変わる。それを利用して状況に対応するというわけです。
【ロフト増】キャリーが増えてボールのすぐ先の芝を飛び越こす

インパクト後にボールがキャリーする量が増え、打ち出し直後にボールが受ける芝の抵抗が減る

【ロフト減】キャリーを減らし打ち出しからスムーズに転がすイメージ

キャリー量が減って低く地面を滑るように打ち出され、すぐに順回転に移行していく

自分のパターのロフト何度か知ってますか?

パターにも少ないもので1~2度、多いものでは4~5度くらいのロフトがついている。転がり方は元々のロフトによっても変わるので、カタログなどで調べて自分のパターのロフトがいくつなのか把握しておこう。
※ロフトの変化をわかりやすくするために、誌面ではロフトの増減を極端に行って撮影しています

