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放っておくと“うつ”にも? 女性を悩ます貧血の怖さ【女性ヘルスケア専門看護師マリリンのおしゃべり相談室 第5回】

放っておくと“うつ”にも? 女性を悩ます貧血の怖さ【女性ヘルスケア専門看護師マリリンのおしゃべり相談室 第5回】

なんとなくの不調、見過ごしていませんか?
月経のリズム、気持ちの波、ちょっとした体のサイン。
女性の毎日には、理由のわからない「ゆらぎ」がつきものです。

企業で働く女性たちの健康を長年支えてきた産業看護師が、
女性ホルモンと心と体のつながりについて、やさしく、ていねいにひも解いていきます。

「自分をもっといたわる」きっかけに、今日のお話を読んでみませんか?

男性の貧血と女性の貧血は違う?

男女では、貧血の原因を探る際に想定される疾患が大きく異なります。
女性はほとんどが月経に関連しています。血液検査や問診で原因が見つかることが多く、鉄の“入る量(IN)”と“出ていく量(OUT)”のバランスが崩れている状態です。

一方、男性は月経がないため、体内のどこかで出血していないか精密検査が必要となります。特に消化器(胃・十二指腸・大腸・肛門など)に潰瘍や腫瘍がないか、胃カメラ検査などを受けていただかなければなりません。それほど、男性が貧血になることは少なく、背景に疾患が隠れている可能性があるということです。

男性はご自身に経験がないため、貧血に対して「華奢で色白の女性がふ~っとため息をつく」ようなイメージを持っているかもしれません。(違いますか!?)

自覚のない“鉄不足”で、うつ状態になることも

血清の鉄が不足して赤血球が作れなくなる状態を「鉄欠乏性貧血」と言います。
鉄が不足すると貧血になるだけでなく、幸せを感じるための神経伝達物質(セロトニン・ドーパミン)が合成されにくくなるため、重い場合はうつ状態まで招くことがあります。

鉄不足は栄養失調の一種で、血液を作るために必要なたんぱく質やビタミン類も不足しているケースが多くみられます。

怖いのは、鉄欠乏性貧血がゆっくり進行するため、自覚症状がほとんどないことです。身体が酸欠状態に慣れてしまい、それを“普通”と錯覚してしまうのです。
一度“鉄切れ”を起こすと、食生活だけで自然回復することはほぼありません。

低体重×鉄不足が“負のループ”に?

ここだけの話ですが、低体重で貧血のある女性に治療や食事療法をすすめても、納得していただけることは少ないのです。低体重の方は、自分の体型に満足していることが多い一方で、たんぱく質やカロリーが圧倒的に不足しています。

そのため「食事量を増やしましょう」と説明しても、すぐに拒否されてしまうこともしばしば。
(やれやれ、困ったねえ。)と内心ため息が出ます。

ただ、この反応も幸せを感じる神経伝達物質(セロトニンやドーパミン)の不足と関係しているのです。

配信元: anna(アンナ)

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