「レガシープログラム」をご存じだろうか。これはUFO(またはUAP=未確認航空現象)の墜落破片や、エイリアンの遺体を極秘で回収・保管し、その技術を研究しているとされる、アメリカ政府内における非公認機密プロジェクトを指す。
この名称は近年、アメリカのUFOに関する告発者らにより、たびたび使用されている。彼らの主張によれば、これまでにUAPの機体や破片などから地球外生命体とされる非人間型生物の遺体が回収され、機密性の高い施設(エリア51など)に運ばれているが、このプログラムによってその事実が長い間、隠蔽されてきたというのだ。
UFO研究の実態に詳しい専門家が語る。
「エイリアンの遺体として最も有名な事例は、1947年に米ニューメキシコ州ロズウェル近郊にUFOが墜落し、軍が残骸と宇宙人の遺体を回収したという、ロズウェル事件です。その後も同様の事件が内部告発者らによって言及されてきましたが、アメリカ政府はそれらをことごとく否定。ところが2023年に開催されたアメリカ議会公聴会では、元アメリカ空軍諜報員で国防総省のUAPタスクフォースに携わっていたデイビッド・グルシュ氏が『このプログラムは実際に存在する』と証言。米メディアで大々的の報道され、信憑性が高まることになりました」
実は今、そんな「レガシープログラム」が、あるドキュメンタリー作品の存在により、にわかにクローズアップされている。Amazon Primeで11月21日から公開中の「The Age of Disclosure(開示の時代)」(ダン・ファラ監督)だ。同作にはマルコ・ルビオ国務長官のほか、アメリカ政府や軍、情報機関に勤務する34人の高官による証言が含まれているが、これがなんとも生々しいのである。
先の専門家が解説する。
「天体物理学者エリック・デイビス氏によると、ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領がCIA長官だった1964年、ニューメキシコ州のホロマン空軍基地に未確認飛行物体が着陸。地球外生命体が空軍将校や情報部員と面会したというのですが、詳細な報告を求めるブッシュ氏に対し、ある機関から待ったがかかりました。それがなんと『レガシープログラム』を管理する『闇の権力』だったというんです。常識的に考えて、CIA長官の依頼をはねのける組織などあるのか。これはデイビス氏が直接、ブッシュ氏から聞いた話だといいますが、事実であれば『レガシープログラム』を指揮する組織には、情報機関のトップでも及ばない、深い闇が存在していたことになります」
アメリカのどのような組織がどのような目的で、このプロジェクトを存続させてきたのかは謎だ。興味のある方は、このドキュメンタリー作品で確認してみてはいかがだろうか。
(ジョン・ドゥ)

