シーズン残り2戦で、ランド・ノリス、オスカー・ピアストリのマクラーレン勢と、レッドブルのマックス・フェルスタッペンの3人がタイトル争いを繰り広げている2025年のF1。昨年までドライバーズタイトルを4連覇してきたフェルスタッペンの発言が、カタールGPではちょっとした舌戦の火種となった。
マクラーレンは今季開幕から15戦で12勝を挙げるなど、ライバルの追随を許さないパフォーマンスを見せていたが、サマーブレイク明けからフェルスタッペンが調子を上げて猛追。その間のマクラーレン勢はノリスとピアストリの同士討ちをはじめ、ドライバー個人のミス、マシントラブル、車検違反による失格など取りこぼしが多く、フェルスタッペンに一気に追いつかれてしまった。
そんな状況についてフェルスタッペンは、自分たちはほとんどのレースで最大限の力を発揮できていたとして、「もし僕たちがあのような(マクラーレンのような)支配的なマシンで走っていたら、タイトル争いなんてとうの昔に終わっていたはずだ」と発言。ただこの発言について、ノリスは賛同しなかった。
カタールGPの土曜に行なわれた記者会見でノリスは、フェルスタッペンの発言について次のように語った。
「マックスは好きなことを言える権利がある。4度チャンピオンになっているし、彼が成し遂げてきたことはリスペクトしている。彼はこの業界のことをよく知っているけど、ナンセンスなことを言うことも多い」
「レッドブルの典型例ではある。攻撃的なアプローチをしたり、終始ナンセンスなことを言ったり」
その後フェルスタッペンは母国オランダメディア向けの取材で、自分でもナンセンスなことを言っていると思うかと尋ねられると、笑いながらこう答えた。
「いえ、僕はただ事実を述べているだけだ」
このやり取りは心理戦の一環とも見られるが、フェルスタッペンはもう少し真面目な口調で、初めてタイトルを争う際の精神的負担について言及した。
「もちろん簡単に言えることではないけど、経験上、初めてのタイトル争いのときが一番プレッシャーが強い」
マクラーレンのノリスとピアストリは、共にチャンピオンを獲得した経験がない。両者にかかるプレッシャーについて、フェルスタッペンは次のように考察した。
「今週末はランドの方が難しい状況だと思う。オスカーは調子が良さそうだし、Q3を見てもそれが分かる(ノリスがミスにより2番手になった一方、ピアストリがポールポジションを獲得)。ただ、ランドは依然として大きなリードを持っているから、判断は難しいね」
カタールGPの決勝レースでは、ピアストリ、ノリス、フェルスタッペンというグリッド順でスタートするが、マクラーレンのザク・ブラウンCEOはすでに「フェルスタッペンは1コーナーで攻めてくる」と予測しており、その理由として「彼の方が失うものが少ないから」だと述べている。
フェルスタッペン自身もその点について否定はしていない。
「まあ、特にランドと比べればそうだろうね。彼もそれは分かっていると思う」
「でも、俺はあまり気にしていない。チャンスがあれば当然狙う。でも無茶はしない。意味がないからね」

