『WORLD TAG LEAGUE 2025』秋田テルサ(2025年11月30日)
Bブロック公式戦 ○棚橋弘至&エル・ファンタズモvsザック・セイバーJr.&大岩陵平×
東北ラストマッチとなった棚橋が大岩をハイフライフローで破り、WORLD TAG LEAGUE初白星をもぎ取った。
現役最後のリーグ戦出場となった棚橋はファンタズモをパートナーにWORLD TAG LEAGUEに臨んだものの、ここまで開幕3連敗。待望の初勝利を狙って東北ラストマッチを迎えた。対するザック&大岩のTMDKコンビは開幕2連勝を飾ったものの、11・28青森大会で成田&SANADAに初黒星を喫した。
序盤、棚橋は大岩に力比べで押し込まれても、ダイビングボディアタックで飛びついた。大岩にドロップキックで反撃されると、TMDKコンビの足攻めによって劣勢に追い込まれたが、起死回生のフライングフォーアームで打開。ファンタズモがザック&大岩に攻勢を許しても、ザックに延髄斬りをお見舞い。棚橋はドラゴンスクリューでザックと大岩を次々に投げ飛ばし、サンセットフリップ、コブラツイストでザックを攻め立てる。エルボーとエルボースマッシュのラリーもドラゴン張り手で競り勝ってみせた。
すかさず棚橋がスリングブレイドを狙って突っ込んだが、ザックの脇固めに捕まった。腕固め、クラーキーキャットと流れるように移行してピンチを迎えた棚橋だったが、何とか自力でロープに脱出。ザックドライバー狙いをツイスト&シャウトで切り返した。すかさずファンタズモがスワンダイブ式ボディプレス、ライオンサルトを連続投下した。
ザックもスピニングバックブリーカーをスリーパーで切り返し、スイングDDTを敢行。アンクルホールドで絞め上げ、ランニングローキックで蹴り飛ばしたが、ファンタズモがラリアットで応戦する。CR IIは不発に終わり、ザックがセイバードライバーで突き刺したが、大岩のドクターボムはファンタズモが阻止してサドンデスを叩き込んだ。棚橋も大岩にドラゴンスクリューを連発。棚橋が大岩、ファンタズモがザックをテキサスクローバーホールドで同時にとらえた。
切り抜けた大岩は変型逆片エビ固めで棚橋を拷問。ザックもクラーキーキャットでファンタズモを分断する。棚橋がロープに逃れても大岩がジャーマン、ザックがジャックナイフの連続攻撃でニアフォールに追い込む。さらに大岩が倒れ込みダイビングボディプレスとザックがネックツイストを同時に決め、大岩のショートレンジラリアットとザックの延髄斬りのサンドイッチ攻撃をさく裂。大岩がショートレンジ左ラリアットを叩き込んだ。
するとファンタズモがサンダーキス'86でカットして棚橋は命拾い。ファンタズモがサドンデスでザックを蹴散らすと、孤立した大岩に棚橋が左張り手をお見舞い。ファンタズモがサドンデス、棚橋がスリングブレイドを立て続けに決めてたたみかけると、ファンタズモがCR IIで大岩をセットし、場外のザックをトペスイシーダで分断。そして棚橋がハイフライフローを発射して大岩から3カウントを奪った。
棚橋&ファンタズモが4戦目にしてようやく初白星。首の皮一枚ながらBブロック突破圏内に生き残った。ファンタズモが煽って起こした「ゴー・エース!」コールに応えてマイクを持った棚橋は「今日、僕は秋田で試合をするのが最後です」と思わず涙。それでも「泣くのはまだ早いな。本当にたくさんの応援ありがとうございました」と気持ちを切り替えて感謝すると「まだまだ新日本プロレスは止まりませんから。そう、1月4日、東京ドームが待ってます」とキッパリ。1・4ドームは追加席も販売されるなど生協が期待される状況で、引退試合へ向けて棚橋は「俺には夢があるんです。新日本vsUWFインターの対抗戦、そしてアントニオ猪木さんの引退興行、負けないぐらいの、それを超えるような超満員が見たいでーす!」との希望を叫んだ。
「イッテンヨン!」コールを煽った棚橋は「最高に盛り上げて、輝いて、華々しく戦ってくるから。ちょっくら期待しといてください」と宣言。エアギターを合計3回かき鳴らすと、「棚橋!」コールの中、「皆さん、約束します。これからの新日本プロレスも社長として最大限努力して、盛り上げていきますんで、皆さん、新日本プロレスをよろしくお願いします」と誓った棚橋は「じゃあ最後に! 秋田のみなさーん! 愛してまーす!」の絶叫で秋田大会を締めた。

