太陽系外から飛来した史上3番目の恒星間天体である「3I/ATLAS」。この彗星は、重力では説明のつかない加速をしたり、謎のガスを噴出したり、明るさが何度も変わるなど、通常では考えられない“異変”が相次いでいることから、いまだ「人工物説」や「宇宙人の母船説」を唱える者が後を絶たない。
そのためかここ最近、UFOや異星人の存在が再び注目を集めているが、考古学の分野で長年ピラミッドと並び異星人との関連性が指摘され続けてきたのが、南米・ペルーにあるナスカの地上絵だ。
小社から刊行された『シン・世界の七不思議と超古代文明の謎』(定価790円)には、近年発見された新たな地上絵に関する興味深い考察が記されている。
ナスカ文明以前の元祖・地上絵
2020年10月、南米・ペルーの文化省は有名なナスカの地上絵のある一帯近くで、2000年以上前のものとみられる「ネコ科の動物」の地上絵が新発見されたと発表した。
この地上絵は全長約37メートル、幅30〜40センチの線で描かれており、ナスカ近郊の丘でドローンにより発見。発見当時は消えかかっていたが、現在、考古学者らのチームがクリーニングと保存に取り組んでいる。
ナスカの地上絵を生んだナスカ文明は紀元前後から紀元後800年頃まで栄えていたが、今回発見された絵は紀元前200〜紀元前100年頃のものとみられ、数々のナスカの地上絵よりも古いパラカス文化後期の作と考えられる。
幾何学的なデザインによってハチドリやコンドル、サル、クモなどを描いたナスカの地上絵の数々と比較すると稚拙ともいえる筆致だが、地上絵というコンセプトの試作ともいえ、ここからあの見事な幾何学デザインに発展していったと考えると興味深い。その意味で、この「ネコ科の動物」の地上絵はナスカの地上絵の原型と考えてもいいだろう。
これらの地上絵は何のために描かれたのか? まず謎めいているのが、ナスカの地上絵はいずれも地上ではただの溝にしか見えず、上空からでないと絵として認識できないことだ。
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地上絵はUFOの動きを表現
これらの地上絵がつくられた理由として、「暦として使っていた」「宗教的な踊りの舞台だった」「神を迎えるための絵だった」などの説があるが、地上から絵として認識できないものを「暦」や「舞台」に使ったとは思えない。ここは素直に上空から見るためのものと考えるべきだろう。
「神を迎えるための絵」とはいかにもありそうだが、それはどんな神だろう? 手がかりになりそうなのが通称「フクロウ男」と呼ばれる地上絵だ。
これは別名「宇宙人」とも呼ばれ、人型ではあるものの、横長の大きな頭部に丸く大きな目、そして長靴を履いたような足を持っており宇宙服姿にも見える。
この異形の存在こそ彼らが迎えようとした「神」ではないか。そうなると、地上絵が上空からしか確認できないことにも説明がつく。これをUFOで飛来する宇宙人へ向けたメッセージと考えると辻褄が合うのだ。
それを前提とすれば、フクロウ男の地上絵は宇宙人への歓迎メッセージで、動物や昆虫の絵は地球にいる生き物を伝える「地球観光ガイドブック」であったとも推測できる。
また、地上絵の幾何学的なデザインは、UFOが直線的な動きや急旋回をするとされることに関係するだろう。
つまり、UFOの動きをまねることで宇宙人の関心をひこうとしたのではないか。トンデモ説のようだが、地表から20〜30センチほどの深さしかない地上絵の線が1000年以上も維持されていること自体がミステリーであり、これを宇宙人からもたらされたテクノロジーに由来するものと考えると、すんなり説明がついてしまう。
週刊実話増刊『シン・世界の七不思議と超古代文明の謎』より抜粋
