F1第17戦のアゼルバイジャン・グランプリは、これまで圧倒的な強さを誇ってきたマクラーレンが崩れ、逆に苦戦してきたレッドブルはマックス・フェルスタッペンが「グランドスラム」を達成して2連勝、角田裕毅もベストリザルトとなる6位入賞と、今季最も充実した週末を過ごすなど、それぞれ明暗が分かれたが、チームとして最も大きな失望を味わったのはフェラーリだったと言っても差し支えないだろう。
2週間前のホームレース(イタリアGP)同様に初日は好調さを示し、今回はフリー走行でルイス・ハミルトン、シャルル・ルクレールで1、2番手を独占して期待を持たせるも、迎えた予選ではQ2で前者が早々にコクピットを降りることを強いられ(12番手)、最終ラウンドに進んだ後者はウォールに突っ込んで10番手止まりという結果に終わり、決勝はハミルトンが4つ、ルクレールは1つ、それぞれおスターティンググリッドからポジションを上げるに止まった。
レース後、チーム代表のフレデリック・ヴァスールは「予選で週末が台無しになった。もしフロントローを獲れていれば、レースは全く違うものになっただろう」と嘆き、ルクレールは「本来いるべきではない場所からスタートした。僕の責任だ」と予選でのミスを反省。そしてハミルトンは、「前進はできたように感じたが、間違いなくレースには失望している」と心情を吐露した上で、「チーム内部で、何を誤ったのかを理解する必要がある」と指摘している(イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』より)。
このように新たな失望を味わった「跳ね馬」を「アゼルバイジャンGPの敗者」に選定した英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、「フェラーリの今週末については、2つの説がある。どちらも良いものではないが……」との一文で始まった寸評を、以下のように続けた。
「説その1は、金曜日に勢いを見せたとはいえ、これは『凡庸なマシンが凡庸な順位に辿り着いただけ』というもの。説その2は、金曜日の好調さが示すように、そこそこ優れたマシンだったのに、土曜日に2人のドライバーが足を引っ張り、さらに日曜日には疑わしい戦略にも妨げられたというものだ。そして真実は、おそらくその中間にある」
そして同メディアは、「いずれにせよ、確実に手中に収めたかのように見えていたコンストラクターズランキング2位の座を、メルセデスに明け渡してしまった。最終的にその座を手にする最有力候補は、依然としてフェラーリだろうが、メルセデスやレッドブル(現在4位)に抜かれても驚きはしないだろう」と記事を締めている。
これに対し、さらに厳しい批判と指摘を展開したのがイタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』で、この週末のフェラーリを「バクーで驚くほど凡庸な姿を見せた。その走りはあまりにも控えめで存在感がなく、哀愁漂う、憂鬱な状態へと転落してしまった。ハミルトンとルクレールは、それぞれ8位と9位でフィニッシュ。スパートも、ペースの変化も、何か特別なものもなく、無限に続く退屈なストレートを、ただゆったりと歩むかのように進んだだけだった」と酷評した。
また、「彼らにとっての屈辱は、カルロス・サインツ(ウィリアムズ)の表彰台だ。堅実で信頼できる彼は今季、誰もが歓喜する中で7度の世界王者ハミルトンと入れ替えられた。そして今、ハミルトンはいまだフェラーリで表彰台に上がれず、キャリアの中で最も精彩を欠き、無意味で悲しいシーズンを送っている……」と皮肉まじりに綴り、さらに以下のように指摘している。
「いまだに語られるフェラーリ像と、現実のチームの姿との間には、耐え難い“乖離”がある。そのため、グランプリのたびに、『SF25』のまだ解き放たれていない潜在力だの、奇跡の爆発力だの、勝利はすぐそこだの、やがてトップチームらしい一撃を放つだのといった幻想を見る羽目になる。『乾坤一擲。ついにマシンを手懐けた、ハミルトン復活だ』といった調子の話を、今季これまでにどれだけ耳にしたことか。だが実際は、グリッド12番手からスタートして8位フィニッシュ。落胆しか残らない」
そして同メディアは、「バクーでの週末は単に、フェラーリの凡庸さを全て暴いたに過ぎないのかもしれない」として、「10年以上まともに機能していないチームは、今季もまた数多の年と同じように、競争力のないマシンを設計。明確な長所もなく、温度に過敏で、セッティングも難しい。それに加えてチームは非効率で、不安定だ。さらに言えば、大ボスのヴァスールは2年間の改革の末に、振り出しに戻るどころか、混乱と苛立ちの渦に陥ってしまった」と、現チームを批判する。
「フェラーリは謎だ。しかも滑稽な謎だ。誰が設計者なのか、誰が勝てるマシンを描くべき人材なのか、誰が指揮を執っているのか、誰が去ったのか、誰が2026年のマシンを担当しているのか、新エンジンの開発に取り組んでいたのは誰で、なぜ中途で放り出したのか。これらの疑問について、我々が耳にするのは言い訳と奇妙な弁解ばかり。ドライバーへの批判と説得力のない言い逃れが、マイクの前で飛び交う……」
最後に同メディアは、「いい加減にしてほしい。もう、おとぎ話を語るのはやめよう。オーナーは一度声を上げ、このチームが全体として凡庸であり、現代のF1においては『トップチーム』と呼ばれるに値しないことを受け入れるべきだ」と綴っている。
構成●THE DIGEST編集部
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