
「映画ドラえもん」シリーズ45作目となる本作は、1983年に公開され、本シリーズの代表作の一つとして長く愛される『映画ドラえもん のび太の海底鬼岩城』(83)が、40年以上の時を経て新たに生まれ変わる。本作の監督を務めるのは、テレビアニメ「ドラえもん」での活躍はもちろんのこと、『映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 ~7人の魔法使い~』(07)や『映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 ~はばたけ 天使たち~』(11)、『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』(24)など数々の作品に携わってきた矢嶋哲生。また、脚本をテレビアニメ「ドラえもん」で数々のエピソードを紡ぎだしてきた村山功が担当。物語の鍵を握るキャラクターで、海底で暮らす兵士、エル役に千葉翔也、ドラえもんのひみつ道具、水中バギー役に広橋涼が決定している。
このたび、ポップスバンドsumikaが本作の主題歌を務めることが決定した。これまで数々のタイアップソングを手がけてきたsumikaが、初めて「映画ドラえもん」シリーズの主題歌を務める。メンバーの片岡健太が、本作のために作詞、作曲して書き下ろした主題歌のタイトルは「Honto」。幼いころからドラえもんが生活の一部だったというsumikaのメンバーの前に劇中と同じカメレオン帽子を被ったドラえもんが現れると興奮を隠せない様子で、荒井智之は「うわ~すご~い!ドラえもんだ~!会いたかったよ~!」と、片岡は「ほんと、音楽続けてきてよかった!」、小川貴之は「会っただけで元気になりますね、幸せな気持ちになった!」と声を弾ませ、ドラえもん愛にあふれる感動の初対面を果たした。
そんなsumikaから、幼いころからのドラえもんとの深い思い出、主題歌決定時の率直な感動、そして作品世界への惜しみない愛情を込めて作り上げた楽曲「Honto」への熱い想いを語ったコメントも到着。片岡は「ドラえもんは、幼いころから生活の一部だった作品です。とてもうれしい気持ちと少し不思議な気持ちを抱えながら、気づけばどら焼きをたくさん買って家に帰っていました。この文章を書いているいまも、まだ夢見心地です」と主題歌決定時の想いを振り返っている。1983年公開の『のび太の海底鬼岩城』については「子どものころに一度観たことがありましたが、今回の楽曲制作の際に再び観ました。子どものころは『海の底“では”こんなことがあるんだなあ』と感じ、大人になって観ると『海の底“でも”こんなことがあるんだな』と感じました。年齢や経験を経て、こんなに見方が変わるのかと驚きました」と、改めて体感した作品の魅力を語った。
また、荒井は「楽しいバカンスのはずが予定外に巻き込まれるトラブル、未知の世界への不安と高揚、お互いの気持ちを理解していき大切な縁がつながる瞬間。子どものころに胸を躍らせ受け取った物語を今度は届けるお手伝いができるということに胸が躍っています。たくさんの方にこの作品を楽しんでいただけることを、そして自分たちの音楽がその一助になれることを願っています」と作品への愛情と楽曲に込めた願いを熱くコメント。小川は「真っ直ぐに、あたたかく、答えを導きだすように誠意を込めて制作しました。ドラえもんの世界があるからこそ、できた芯が太く強い楽曲になっています。映画の世界で巻き起こる様々なことに対し、のび太達が話し合って進んでいく姿に感銘を受けて真っ直ぐなピアノを弾きました。私自身、映画館で観れるのを本当に楽しみにしています」とコメントを寄せ、主題歌制作時を振り返りながら、公開への期待感を語っている。
さらに、主題歌を使用した最新予告映像も到着。ドラえもんに応援されながら宿題を終えたのび太たちがどこでもドアを通って向かった先は、誰も足を踏み入れたことがない海底の世界。ドラえもんのひみつ道具「水中バギー」と「テキオー灯」を駆使し、海底の謎を解く大冒険へ繰りだしていく。未知の世界を探検するなか、謎の沈没船を発見、巨大イカに襲われ絶体絶命の大ピンチに。探検を進めるドラえもんたちだったが、海底で暮らすムー連邦の兵士、エルが現れ、陸上人を嫌っている海底人たちによって捕らえられてしまう。力をあわせて立ち上がるのび太たちの姿と、主題歌「Honto」に込められた歌詞が相まって、思わず胸が熱くなる映像に仕上がった。映像の最後には「鬼岩城が…活動を始めました!!」との知らせが届き、なにやら不穏な展開に。sumikaの奏でる主題歌「Honto」が、ドラえもんたちの冒険を鮮やかに彩る最新映像となっている。

そして、12月5日(金)から全国の映画館にて前売券の発売が開始。入場者プレゼントの詳細も明らかになった。本作の劇場前売券を購入すると、全国合計10万名に、ひみつ道具、水中バギーに乗ったドラえもんのラバーキーホルダー「いくぞ‼バギードラ」がプレゼントされる。また、入場者プレゼントは、「映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城『海底探検まんが BOOK』」に決定した。
爽やかなメロディーと軽やかなリズムが心地よく織りなす主題歌「Honto」。そのサウンドに載せて届けられる心温まるメッセージ、そして歌詞に隠されたある“ひみつ”にも、ぜひご注目しつつ作品を楽しんでほしい。
■<アーティストコメント>
●片岡健太
「小学生の時に『映画ドラえもん のび太と雲の王国』を母と映画館に観に行きました。その後、家にやってきた植物に『キー坊』という名前をつけて、学校であったことを毎日話していました。ドラえもんは、幼いころから生活の一部だった作品です。とてもうれしい気持ちと少し不思議な気持ちを抱えながら、気づけばどら焼きをたくさん買って家に帰っていました。この文章を書いている今も、まだ夢見心地です。脚本を読んで、どうしてもわかりあえない人との向きあい方や、機械やテクノロジーとどうやって共生していくのか。僕らが直面している問題のヒントが隠れているなと思いました。
1983年公開の『映画ドラえもん のび太の海底鬼岩城』は子どものころに一度観たことがありましたが、今回の楽曲制作の際に再び観ました。子どものころは『海の底“では”こんなことがあるんだなあ』と感じ、大人になって観ると『海の底“でも”こんなことがあるんだな』と感じました。年齢や経験を経て、こんなに見方が変わるのかと驚きました。『正解』だけを求めて生活していると、失敗が極端に怖くなります。ネットやAIの普及によって、その感覚は年々増しているように感じます。しかし、それに比例して『人間らしさ』のようなものが薄れていく感覚があり、なんだか味気なくて寂しいなと感じていた時に今回のお話をいただきました。『正解』以上に一生ワクワクできそうな『本当』をドラえもんと一緒に探してみたい。きっとドラえもんは考えを押しつけるようなことはしないので、1文字減らして『Honto』としました。ホントとヒントはよく似ています。今回ドラえもんたちが誘ってくれるのは深い海の底です。深海で繰り広げられる冒険を見届けたあとには、きっと身の回りの人や物がさらに愛おしく感じられると思います。テキオー灯でカラフルになった海のなかで、共に楽しみましょう」
●荒井智之
「本好きにしたいという母親の教育方針のため幼少期から本の購入に関しては財布が緩みがちな家庭でしたが、『漫画も本だ』と主張する我が子に対してはさすがに渋い顔をしていました。唯一その関門を突破した漫画がドラえもん。ドラえもんからは学ぶべきことがたくさんあるという判断だったのか母親も読みたかっただけか。いつからか本棚には様々な表情をしたドラえもんやのび太たちが増えていき、その世界に浸ることは特別にリラックスして楽しい時間でした。だからこそ主題歌を担当させていただけると聞いた時は信じられない気持ちでしたし、何度も繰り返し読んだ海底鬼岩城のストーリーが頭の中を駆け巡りました。すぐに作品内容をイメージできるくらいには身近な作品だったのでレコーディングの時もすぐ隣をドラえもんたちが歩いているつもりで、『自分はムードもりあげ楽団の一員だ』という気持ちでドラムを叩きました。
楽しいバカンスのはずが予定外に巻き込まれるトラブル、未知の世界への不安と高揚、お互いの気持ちを理解していき大切な縁がつながる瞬間。子どもの頃に胸を躍らせ受け取った物語を今度は届けるお手伝いができるということに胸が躍っています。たくさんの方にこの作品を楽しんでいただけることを、そして自分たちの音楽がその一助になれることを願っています」
●小川貴之
「このたび、『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』の主題歌として我々sumikaが『Honto』という楽曲を書き下ろさせていただきました。主題歌のお話を聞いたときは、驚きの感情が一番大きかったです。幼い時から生活に溶け込んでいたドラえもんの世界に、我々sumikaの音が寄り添う想像を時間をかけて進めていきました。小学校の教室の後方にある荷物棚の上には、たくさん漫画が並んでいました。その中にドラえもんも並んでいました。当時漫画の読み方が不慣れだった私も、絵のおもしろさや夢の道具たちに魅了されたのを覚えています。特に、幼い時に『映画ドラえもん』を母と一緒に観に行った時に入場者特典をもらえたことが本当に嬉しくて強く記憶に残っています。
1983年公開の『映画ドラえもん のび太の海底鬼岩城』を観て、当時のガジェットシステムの限界や、まだ未確認な情報が多い海底世界にも関わらず、藤子・F・不二雄先生が描いたアイデアや想像が現世界では明確になっていたり、実際実現された創造物になっていることに大変感動しました。当時に込められた物や言葉が、令和になったいまでも心に届くものがあるのは、普遍的な人それぞれの中にある『気持ち』が込められているからこそだと思います。そして、今回脚本を読ませていただいて、ドラえもんが様々な局面で道具や知識でサポートするなか海底を進んでいくのはもちろん、その先で立ちはだかる大きな問題は、のび太含め登場するみんなの『気持ち』が行動の原動力になっていることに感銘を受けました。人の中にはそれぞれの答えがあり、守りたい気持ちがあることを脚本を通し、改めて考えるきっかけになりました。
主題歌『Honto』は、真っ直ぐに、あたたかく、答えを導きだすように誠意を込めて制作しました。ドラえもんの世界があるからこそ、できた芯が太く強い楽曲になっています。映画の世界で巻き起こる様々なことに対し、のび太たちが話しあって進んでいく姿に感銘を受けて真っ直ぐなピアノを弾きました。私自身、映画館で観れるのを本当に楽しみにしています。映画とともに、我々の音楽も楽しんでいただけたらうれしいです」
文/鈴木レイヤ
