これで連立離脱とならなければ、公明党より情けない「下駄の雪」だ。日本維新の会には間違いなく、そんな評判が立つことだろう。維新を除名処分になり、衆院会派「改革の会」を結成した守島正、阿部弘樹、斉木武志の衆院議員3人が自民党会派に入り、事実上の連立政権入りをしたからだ。
維新の吉村洋文代表は11月28日に、3人の連立入りに不快感を示していたが、12月1日の政府与党連絡会議にはニコリとして出席。筋を通す維新はどこへいったやら。
「除名になった時点で議席を維新に返すことが筋だ」
吉村代表は守島氏らが離党届を出した際、そう話した。維新の公認を受けた際に「除名された場合は議員辞職する」という誓約書を書いていたからだ。つまり維新からすれば、この3議員はもはや議員ではない。
自民党はその3人を使い、「連立入り」させ、数合わせで与党会派による衆院過半数を実現した。12月1日の民放テレビ番組で政治評論家の田崎史郎氏は、
「よりによって、こんな手法を使うんですね。まぁ、自民党は何でもありですから」
と嘆息したが、自民党の手法は維新にとって「連立離脱」レベルになる。
だが自民党関係者はこう話すのだった。
「維新は与党入りしたことで、官邸に自由に入れる。霞が関からのレクチャーのレベルも違う。維新内では『政策実現には与党にいる方がよい』という空気が支配的ですよ」
かつて公明党が与党入りする際に「踏まれても踏まれてもついてゆく下駄の雪」と揶揄された。連立入りした際に維新幹部が「俺たちは下駄の雪ちゃうから、見誤らないことや」と漏らしていた…11月の読売新聞社の連載にはそう書かれてあったが、与党の「甘い汁」の中で、すでに下駄の雪になってしまっている。
吉村代表は12月1日、首相官邸で開かれた政府・与党連絡会議に出席。自民党・維新両党は衆院議員の定数削減に向けた法案の文言などを詰め、12月5日に内容確定を目指すことで合意した。しかし野党は全くこれに乗る気はなく、「言葉遊び」に終わる可能性は大だ。それでも維新は「成果だ」と言うだろう。
ちなみに守島氏ら3議員は9月、連立入りに反対して維新を離脱した。それが3カ月も経たずに連立政権入りである。コロコロ主張が変わる維新の体質は、根強いようだ。
(健田ミナミ)

