変わらないトラブルの構図

あっという間に…(写真:iStock)
確かに、SNSのせいでトラブルは増えたかもしれない。
でも“悪口を楽しむ人”“噂を信じる人”“空気を読んで黙る人”——。その構図は、昔からずっと変わっていない。
ただ、あの頃よりも、拡散のスピードが速くなっただけ。そして、誰も責任を取らなくなっただけ。
娘に託すこと

噂話をうのみにしないでね(写真:iStock)
真理子は今、娘が学校から帰るたびに「今日何かイヤなことあった?」と聞くという。自分があの頃、誰にも助けてもらえなかったからだ。
「娘にはね、“噂話をうのみにしない人”でいてほしい」
そう笑う真理子の顔は、どこか誇らしげだった。
——SNSがない時代にも“炎上”はあった。ただ、火をつけたのはツイートじゃなく、“人の言葉”だっただけ。
そして今もなお、その火種はどこにでも転がっている。画面の向こうにも、あの頃の教室にも、変わらずに。
(おがわん/ライター)
