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中国の「渡航自粛勧告」後、東南アジア最大級のチャイナタウン「横浜中華街」はどうなっているのか?

中国の「渡航自粛勧告」後、東南アジア最大級のチャイナタウン「横浜中華街」はどうなっているのか?

2025年11月14日、中国外務省が中国国民に対して、当面日本への渡航自粛を呼びかけた。その影響で、日本各地の観光地では中国人観光客が激減し、ところによっては大口の団体予約がキャンセルになったと報じられている。

もしかして、主要な観光地にも影響が出ているのか? 私(佐藤)が訪ねた東京・浅草はそれほど影響はなく、高木はるかが訪ねた京都奈良では、ところによって人出に変化はあったようだ。

では、神奈川・横浜の観光名所のひとつ中華街はどうなっているのか? 人出の変化をたしかめるために、平日昼間に訪ねてみた。

・中華街の人出は?

横浜中華街は神奈川県でも中国人観光客に人気のスポットとして知られている。東アジア最大級のチャイナタウンとして広く知られており食文化と伝統が息づき、「関帝廟」のような歴史的な施設があるために、特別な意味を持つ場所なのだとか。

さて、みなとみらい線の元町中華街駅を出ると、改札を出てすぐのところに人気のお店の看板があった。「上海ミートパイ」のお店は上海で人気で、連日2時間待ちとのこと。

連日2時間待ちなのは上海のお店のことなのか、それともここのお店のことなのか。とにかくお店をたしかめてみよう。

その並びの看板には小籠包の「大行列のできる店」とある。

これもほんとに行列ができているのか。仮に観光客が激減していたとしたら、どちらのお店も行列はないはずである。地上に出てそれらのお店の様子を見に行こう。

時間は現在午前11時。混雑するには時間的にまだ早い。朝陽門周辺の様子をうかがうと、いつも通りといったところか。

山下町交番のある交差点まで来てみると、中華街大通りを多くの人が行き交う様子が見える。月曜午前11時現在でこの人通りなら結構いるんじゃない?

ほら、やっぱり結構いるね。すれ違う人たちの会話に耳をかたむけると、中国語と思われる言葉もチラホラ聞こえてくる。それが中国の方によるものなのか、台湾の方によるものなのか、はたまた中華街在住の方々のものなのか、私には判断できないけど、以前来たときとそれほど変わった感じはしないなあ。

時間が経つにつれて人が増えてきた。少しずつ修学旅行生と思われる学生さんたちの姿も混じってきている。こりゃ昼時は混みそうだぞ。

・「行列」と書かれた看板のお店は?

おっと、そういえば、駅で見かけた看板のお店はどうだろう。焼き小籠包の「鵬天閣(ほうてんかく)」を見てみると……、あれ? お客さんいない? 大行列のお店じゃなかったのか?

と思ったら、通りの反対側の新館がメインだった! めっちゃ並んでる。ザっと見て20人は越えてるな。看板に偽りなし! 11時の営業開始だから、開くやいなや、この行列だった。

ちなみに人がいなかった方はレストラン併設店の「点心舖」という。新館で買った小籠包をイートインで食べることができるそうだ。

新館には絶えず人が並んでいるのだが、実は中華街大通りをさらに進み、長安道に突き当たる手前に、もう1つの姉妹店「鵬天閣 酒家」がある。タピオカミルクティーや角煮バーガーを提供するこちらのお店でも、新館と同じ焼き小籠包を販売しているのだ。つまり並ばなくても同じモノを食べることができる。

せっかくなので、「2色(海鮮・豚肉)焼き小籠包」(税込800円)を頂きました。並ばなくても食べられることを、並んでいる人に教えてあげたい。でも、不審がられるのでやめておきます……。

おっと、そういえば、もう1軒「大行列」って書いてる看板のお店があったな。連日2時間とかだったけど、そのお店「王府井(ワンチーイー) 上海ミートパイ」の前に行ってみると、全然並んでないな。

「王府井」も先の「鵬天閣」と同じく、中華街に複数のお店を展開している。どうやら本店が人気店舗で、小籠包は1日に1万個売れるのだとか。ミートパイはそこまで人気ではないのかもね。

これらのお店のほかにも並んでいるお店があって、たとえば上海料理の「状元樓」は開店前から行列。

以前、編集部のイナバタクヤが紹介した、中華粥の「謝甜記」の2号店も店の外までお客さんが並んでいる。

横浜中華街は、中国人にも知られる観光スポットのひとつではあるけど、どうやら渡航自粛勧告の影響はそこまで受けているようには見られない。実際に中華街でお店を構える日本人の方に尋ねると、「テレビで言われるほど影響はないですよ」とのことだった。

比較的日本人観光客の多いエリアなので、元よりインバウンド需要に依存していないのかもしれない。

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