F1カタールGPは最大25周までのタイヤ使用制限が設けられたが、早々に出動したセーフティカーにより、マクラーレン勢以外のほぼ全車がピットストップ。が同じ戦略をとったため、リアム・ローソン(レーシングブルズ)は「まったく無意味な」レースになったと主張。ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は戦略的に見て「最悪」のグランプリのひとつだったと批判した。
カタールGP決勝は、アルピーヌのピエール・ガスリーとザウバーのニコ・ヒュルケンベルグの衝突により、7周目にセーフティカーが導入された。このタイミングでピットインしたドライバーたちは、32周目に2回目のピットストップを実施。戦略の柔軟性は全くなかった。
9位に終わったレースを振り返り、ローソンはペースは良かったもののそれを生かすことができなかったと説明した。
「正直に言って、良いレースができた。レースペースに関しては、他のドライバーと同じようにトラフィックに巻き込まれていただけだ。オーバーテイクは非常に難しかったと思う。もちろん、昨日の予選の結果こうなったんだ」
そう彼はメディアに語った。
「できることは何もなかった。7周目にピットインして、そこからはみんな全く同じ戦略をとろうとしていることに気づいた。正直言って、かなり無意味なレースだった」
12位に終わったハミルトンも、戦略の柔軟性という点では最悪のレースのひとつだったと主張した。
「他にこんなひどいレースは思い出せないよ。きっと他にもひどいレースはあったはずだけど、その点では間違いなく最悪のグランプリのひとつだ」
「全員が同時にピットインして、柔軟性が全くなかったからね」
「それに加えて、オーバーテイクが出来なかった。ここは高速コースで、ドライビングする上で驚異的なコースだ。とても高速だけど、残念ながら(オーバーテイクできないという点で)モナコと同じだよ」
オーバーテイクが出来ないというルサイルのコース特性はいかんともしがたいが、タイヤの使用制限とレース展開の不運が積み重なった結果、ドライバーたちには不満が残る結果となってしまったと言える。

