毎日の生活習慣で老け髪を食い止める!
増える髪のお悩みを少しでも減らすために大事なのは、やはり毎日の生活習慣です。「まず大事なのは栄養バランスのよい食事です。生命維持活動には直接関係のない毛乳頭や毛包(毛を育てる場所)まで栄養を届けるには、バランスのいい食事をとりながら、髪に関わる栄養素を意識してたくさん摂るのがおすすめです。不足しがちな栄養素は、たんぱく質(アミノ酸)、鉄分、亜鉛、ビタミンB群です。また、睡眠不足、運動不足、ストレスも髪には大敵。血流が悪くなり頭皮の新陳代謝が低下することで、髪のエイジングを加速する可能性もあります」
健康的な生活習慣は体だけでなく、老け髪対策にも欠かせない条件です。また、普段のヘアケア法も髪を美しく保つ大事な要素。多くの方が「面倒くさいから」とやってしまいがちなヘアケア法について伊熊さんに伺いました。
老け髪を防ぐ! 疑問解消Q&A
■Q. ドライヤーの熱は髪によくないから自然乾燥がいい?A. 適度な熱を加えることでツヤが出ることも!
「髪は濡れるとキューティクルが開いて、そこから水分や栄養が逃げやすくなります。濡れたまま寝れば、摩擦などで傷みやすくなり、結果的にパサつきやすくなるのです。また、髪を濡れたまま放っておくと常在菌バランスが乱れて、雑菌が繁殖し、ニオイやふけ、かゆみにつながることもあります。ドライヤーの熱で髪が傷むというイメージがあるかもしれませんが、髪は適度な熱を加えることでキューティクルの面が揃ってツヤが出るという利点もあるのです。性能のいいドライヤーもたくさん出てきていますから、シャンプー後は必ず髪を乾かしましょう」

■Q. ツヤがほしいけど、オイルって髪が重くなる気がして…
A. ツヤを出すならヘアオイル、しっとりさせたいならヘアミルクを!
「ツヤのある髪はその人を輝かせます。せっかくヘアケアに気を配っていても、湿度や気温、紫外線などの環境要因によってパサついて見えたり、広がったりすることがあります。
ツヤを出すならヘアオイルが得意とするところですが、ヘアオイルは基本的に髪の状態をよくするものではなく外側をコーティングして、ツヤをつくると同時に、空気中の水分の出入りを阻止することもできるので髪の面を整えて見せることができます。もし、オイルタイプで重く感じるなら、ミルクタイプのスタイリング剤を使ってみては。ミルクは内側を補修するタイプのものが多いので、オイルとは違ったしっとりしたツヤになります。なじみやすく、つけすぎの失敗が少ないので、初心者の方にもおすすめです」
■Q. シャンプーは毎日洗わなきゃダメ? 逆に一日に何回も洗ってもいいの?
A. 一日1回、夜洗うことで健康な髪に!
「皮脂が出てから24時間経つとすでに酸化が起こっています。酸化した皮脂を毛穴に残すと、髪の成長の妨げになりかねないので、頭皮トラブル等がなければ、基本的には1日1度洗うといいでしょう。
シャンプーは一日に1回で十分で、何回も洗うと今度は必要な皮脂をとりすぎることにもなります。成長ホルモンが分泌される夜間にキレイな頭皮の状態でいたほうがよいので、髪のためには夜洗って、きちんと乾かしてから寝るのがおすすめです」
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年齢を重ねれば髪の悩みも増えますが、毎日のほんの少しのケアでツヤ髪をつくるだけで、若々しく見せることができます。肌と同じように髪をケアして、健康なツヤ髪を目指しましょう。
取材と文=山本美和

