F1第23戦カタールGPのレースウィークでは、無線でバルテリ・ボッタスを注意する場面が登場。今年2度目となる勘違いに、ボッタスもSNSで反応を示した。
珍無線が起きたのは、カタールGPの初日FP1。レッドブルの角田裕毅が走行中に「後ろからボッタス。ボッタスだ」とエンジニアからの連絡が入った。
当然、ボッタスはカタールGPでは走っていない。メルセデスのドライバーふたりは全く問題なくカタールGPを迎えており、リザーブドライバーを務めるボッタスが出る幕はなかったからだ。
そんなことは百も承知の角田は、この無線に対し「ボッタスが走ってるなんて知らなかった」と冗談めかして返答。さらに国際中継のカメラでは、メルセデスのピットに詰めているボッタスを映し出し、ボッタスはこの展開に眉を上げておどけてみせた。
なおボッタスが”珍無線”で今年のF1に登場したのはこれが2度目。奇しくも同じレッドブル陣営のレーシングブルズが、アメリカGPでアイザック・ハジャーへの無線でボッタスを登場させていた。
チームは「ボッタス2番手、プッシュ中。ルクレール8番手」と無線したのに対し、ハジャーは「いや、ボッタスはないだろ。ボッタスはコース上にいないよ。すごい混乱するよ」と答えていた。
こうして今年2度目の珍無線への登場を済ませたボッタスは、自身のSNSでF1公式の当該シーンの動画切り抜きに対し絵文字の”目”をつけて投稿。最後までこの展開を面白おかしく扱った。
今年はこうしてピット内で過ごしているボッタスだが、来季は無線でその名前を聞くことが増える。キャデラックF1のドライバーとして、F1に戻って来るからだ。
「キャデラックF1チームとの話し合いを始めた瞬間から、何か違うものを感じた。野心的でありながら地に足がついている」
キャデラックへの移籍発表の際、ボッタスはそうコメントした。
「これは単なるレースプロジェクトではなく、長期的なビジョンだ。ゼロから構築されるものに参加し、F1グリッドにふさわしい存在へと形作っていく機会は、そう頻繁にあるものではない」
「世界最高峰のチームと働く栄誉もあったが、ここにも同じプロ意識とハングリーさを感じ取っている。アメリカモータースポーツに偉大なレガシーを持つ象徴的なブランドが、F1という世界の舞台に立つ物語の一端を担えることは、僕にとって非常に特別なことだ」
「世界最高のサーキットでアメリカのレーシングスピリットを体現できることを楽しみにしている。また、このエキサイティングな移籍を実現させるため、揺るぎないサポートとスポーツマンシップを示してくれたメルセデスにも感謝したい」

