フェラーリのルイス・ハミルトンは、カタールGP後のインタビューのなかで、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝したことを「まったく知らなかった」と話した。
カタールGPでは、マクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリが優勝の最有力候補と見られていたが、戦略ミスにより後退。レッドブルのマックス・フェルスタッペンが勝利した。スプリントレースでは優勝を果たしたピアストリは2位、ノリスは4位フィニッシュとなった。
カタールGP後のドライバーランキングは、ポイントリーダーのノリスがフェルスタッペンに12ポイント差。その4ポイント後方にピアストリがつけ、トップ3がわずか16ポイント差という接戦になっている。
ハミルトンは、シーズン最終戦へともつれ込んだタイトル争いについてレース直後に尋ねられたとき、驚きを隠せない様子だった。
タイトル争いの状況について伝えられると、ハミルトンはピアストリが優勝できなかったことに驚きを隠せなかった。
「マックスとは12ポイント差なのか?」と、ハミルトンは語った。
「マックスが勝った? おお、マジか、知らなかった。、まったく知らなかった。うわ、マジかよ。いや、いや、ピアストリが勝ったと思った。わからないな」
その後、ハミルトンはノリスがレース中にどれほど差がつけられていたかを確認。「ええ、本当か?」とノリスの4位フィニッシュに驚くと、続けて「ランドは4位? ピアストリはどこだ?」と質問を続けた。
ピアストリが2位、ウィリアムズのカルロス・サインツJr.が3位だったと伝えられて初めて、ハミルトンは結果を理解した。
「じゃあ、オスカーはランキング3番手になったんだね? 最後まで勝負はわからないね!」
そんなレース結果を聞いて驚いていたハミルトンは、2021年に自分と歴史に残る激闘を交わしたフェルスタッペンの、2025年シーズンの活躍について手放しに称賛した。
「マックスが素晴らしい仕事をしていることは誰もが知っている」とハミルトンは語った。
「彼には素晴らしいチームがついている。この4年間、彼らが最高のマシンを作っていたことは否定できない。今年の初めはそれほどではなかったかもしれないが、彼らはどういうわけか復活した。彼は明らかに素晴らしいマシンを手に入れているが、マックスはそれを使って素晴らしい仕事をしている。だから彼には非の打ち所がない」
ハミルトンはカタールGPでのタイヤ制限とサーキットのレイアウトにより、レース戦略の多様性が欠けていることについて激しく批判した。しかし、2026年に規則が大幅に変更されることで、ハミルトンはより良いレースが繰り広げられることを期待していると話した。
「我々のマシンは大きく変わるだろう。チーム間の差もより大きくなるはずだ。おそらく大きく変わるだろう。より多くのオーバーテイクが見られるようになるはずだ。そう、それは…… まあ、様子を見よう」
ハミルトン自身は、カタールGPはマシンと上手く噛み合わず、スプリント予選18番手、スプリントレース17位、予選18番手、そして決勝は12位と無得点に終わり、苦しい週末を強いられた。

